みんな、ブランコに乗ったことあるよね?ジェットコースターやシーソーで遊ぶときのワクワク感、その動きには「エネルギーの法則」が深く関係しているんだ!今日はブランコやジェットコースター、シーソー、ボールを例にして、エネルギーの不思議を楽しく解き明かしてみよう!
(本文の中では、位置エネルギーを「位置E」、運動エネルギーを「運動E」と表記します)
1. ブランコが一番高い所に来たときの「位置E」
まず、ブランコに乗って漕いでみると、一番高い位置では一瞬動きが止まるよね?このとき、「位置E」が最大になるんだよ!
- 位置Eとは:「物体が高い位置にあるときに持っているエネルギー」のこと。高ければ高いほど、また重ければ重いほど、位置Eが増えるんだ。例えば、大きな石を山の頂上に持ち上げたとき、この石にはたくさんの位置Eが溜まっているんだよ。高いところにある重い物ほど、位置Eが大きくなるってわけさ。ブランコが一番高い位置にいったとき、位置Eが最大になるんだ!
- 位置Eは、物体がされた仕事と同じだから、力(N)×高さ(m)で計算されます。
2. 位置Eが「運動E」に変わるとき
ブランコが高い位置から低い位置に降りてくると、スピードがどんどん上がってくるよね。これは、位置Eが運動Eに変わっているからなんだ!
- 運動Eとは:「物体が動いているときに持っているエネルギー」のこと。物が速く動くほど、また重ければ重いほど運動Eが増えるよ。運動Eは速さの2乗に比例しているから、スピードが3倍になると運動Eはなんと9倍にもなるんだよ!ブランコが下の方に来ると、速くなって運動Eが大きくなってくる。
- 運動Eは、1/2×重さ(kg)×速さの2乗で計算できます。 この時は、力(N)ではなくて、重さ(kg)なので、注意が必要です。
3. キャッチボールするエネルギーの「エネルギー保存の法則」
ブランコが上がったり下がったりするたびに、運動Eと位置Eがキャッチボールのように行き来しているんだ。そして、このエネルギーの合計はいつも変わらないんだ。これが「力学的エネルギー保存の法則」だよ!
- ブランコが上がるとき ➡️ 位置Eが増える ➡️ 運動Eが減る。
- ブランコが下がるとき ➡️ 運動Eが増える ➡️ 位置Eが減る。
つまり、エネルギーはどちらかに変わるだけで、合計はいつも一定なんだよ。ブランコの動きの中でエネルギーが行ったり来たりしている様子が、キャッチボールをしているみたい。
4. 他の例でエネルギー保存を感じてみよう!
ジェットコースター
ジェットコースターが一番高い場所までゆっくり登ると、ドキドキするよね。、「位置E」が溜まっていっています!そして一気に下り始めると、位置Eがどんどん運動Eに変わって、スピードがどんどん増す。どの位置でも、ジェットコースター全体のエネルギーの合計は変わらないんだ。
シーソー
シーソーでは、左右に交互に動くたびに「位置E」と「運動E」が入れ替わるんだ。片方が高いときは位置Eが最大、下がるときに位置Eが減って運動Eが増えてくるんだ。シーソーに乗っている人のエネルギーの合計はずっと変わらずに保存されているんだ。
ボールの投げ上げ
ボールを上に投げると、高くなるにつれて「位置E」が増え、スピードが遅くなって「運動E」が減る。そして頂点に達すると位置Eが最大、運動Eがゼロになるんだ。落ち始めると「位置E」が減って、「運動E」が増えて速くなります。このエネルギーの交換でも、いつもエネルギーの合計が一定に保たれている例だね!
5.練習問題に挑戦
図1は、なめらかにつながった二つの斜面と、その上を転がる小さな鉄球を表しています。
さあ、鉄球と一緒にエネルギーの秘密を探検しましょう!
< 鉄球への挑戦状 >
1. まずは準備運動!斜面Ⅰの角度を15°に設定し、鉄球をA地点からそっと転がします。もしも摩擦が全くない夢のような斜面だったら、鉄球は斜面Ⅱのどこまで登りきるでしょうか? 図の①~③から予想してみてね!
2. 鉄球が斜面Ⅱを登っていく時、そのスピードはどうなるだろう? よく観察してみると、だんだんゆっくりになっていくのがわかるね。それは一体なぜだろう? 鉄球にどんな力が働いているのか、考えてみよう。
3. 鉄球がA地点から出発して、斜面Ⅰを下り、斜面Ⅱを登るまでの間、運動Eと位置Eはどのように変化するかな?
図2のグラフaとbから、それぞれの変化を表すグラフを選んでみよう。
[グラフ]
4. 今度はスタート地点を変えてみよう! 鉄球をB地点から転がした場合、斜面Ⅱのどこまで登るかな? ①~③から選んでね。
5. A地点とB地点、鉄球の位置Eはどちらがおおきいですか?
6. 鉄球がA地点からスタートした場合と、B地点からスタートした場合を比べてみよう。それぞれの力学的エネルギーはどう違うかな?
7. さあ、いよいよ最後の挑戦! 実際の実験では、ここまで考えてきた理想的な結果と異なる結果になることが多いんだ。その理由を、エネルギーの視点から解き明かしてみよう!
< 鉄球からのメッセージ >
1. ①
A地点では、位置Eが最大で、運動Eは0でした。 だからA地点と同じ高さになると、位置Eが最大で、運動Eは0になります。鉄球はA地点と同じ高さ①まで登ります。
2. 鉄球には、重力が絶えず働いています。斜面上にあっても、鉄球を斜面下向きに引っ張っています。常に一定に力がはたらいているから、斜面を登る鉄球のスピードは、ブレーキをかけられるように、徐々に遅くなっていきます。
3. 運動E: a, 位置E: b
位置Eは、高い場所にあるほど大きくなるエネルギー。だから、鉄球が斜面を下ると、位置Eは減少していくんだ。一方、運動Eは速さが速いほど大きくなるエネルギー。斜面を下る鉄球は、スピードを上げていくので、運動Eは増加していくんだね。
4. ①
1番の問題と同じように考えます。鉄球はB地点と同じ高さまでしか登れません。
5. 同じ
位置Eは、高さが同じであれば、鉄球がどこにいても同じなんだ。
6. 同じ
力学的エネルギーは、位置Eと運動Eの合計で決まる。A地点とB地点では、位置Eは等しくて、運動Eはどちらもゼロ。だから、A地点でも、B地点でも、力学的エネルギーは同じになるんだ。
7.
現実の世界は、摩擦や空気抵抗など、運動を邪魔するものがたくさんあります。鉄球が斜面を転がる時、これらの抵抗によって、力学的エネルギーの一部が熱エネルギーに変わってしまうんです。だから、現実の世界では、鉄球はA地点やB地点と同じ高さまで登ることができません。
今回は、台車を使って釘を打ち込む実験に挑戦です!🎬
固定板の前に粘土を置き、そこに釘を少しだけ差し込んでおきます。準備ができたら、台車を走らせて釘にぶつけてみましょう! 釘が何cm深く打ち込まれるかで、目に見えなかった台車のエネルギーを見えるようにしました。
[実験1] 台車の重さを変えて、同じ高さからスタートする実験をしました。
[実験2] 同じ台車をスタートの位置を変えて実験しました。
台車の重さやスピードを変えると、釘の打ち込まれ方は変わるかな? 🤔
1. 水平に移動している台車は、どんなエネルギーを持っていると言えるかな?
2. そのエネルギーは、台車の重さ(質量)とどんな関係があるだろう?
3. では、台車の速さとはどんな関係があるだろう?
4. もし台車の重さを2倍して、速さを3倍になったら、そのエネルギーは何倍になるかな?
答え合わせ!
1. 運動エネルギー 💪
2. [実験1]の結果から、重い台車の方が、深く打ち込まれているので、エネルギーが大きいとわかります。
3. 高い所からスタートした台車は速くなります。 [実験2]の結果から、速さが2倍になると、打ち込まれている深さは4倍になってので、運動エネルギーは、速さの2乗に比例します。
4. 質量に比例するので、まず運動エネルギーは2倍になります。さらに、速さの2乗に比例するから、速さが3倍になれば運動エネルギーは9倍になります。この両方が同時に起こるので、×2×9で18倍になります。
台車の質量と、運動エネルギーは比例します。
運動エネルギーは、台車の速さの2乗に比例します。
6.まとめ
ブランコの動きを通して、エネルギーの不思議が少し解明できたかな?身の回りには、エネルギーの法則に従って動くものがたくさんあるから、次は何を見つけるか楽しみにしていてね!エネルギーは目に見えないけれど、どんなに動き回っても、エネルギーの総量は変わらないという不思議なルールがあるんだよ。
😊「なんだ。簡単じゃん」と感じてもらえたらすごくうれしいです。わかりにくい問題があったら、教えてください。簡単に説明したり、わかりやすい他の方法で、もっと楽に理解が深まります。
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