【中学生のための爆わかり歴史ブログ】日清・日露戦争!【高校受験】
歴史が苦手なみんな、こんにちは!
前回は、明治政府が誕生し、急いで近代国家の土台を作っていく様子を勉強したね。
「富国強兵」をスローガンに、日本は欧米列強に追いつこうと必死だった。
今日から始まるのは、その成果が試される「日清・日露戦争」の時代だ!
この時代のテーマは、ズバリこれ!
【欧米ルール(帝国主義)の世界で、日本が生き残るための戦い!】
当時の“世界の常識”を知れば、なぜ日本が戦争へと向かったのかがスッキリ分かるぞ!
第1章 なぜ戦争へ?当時の“世界の常識”=帝国主義
明治時代の世界は、まさに「弱肉強食」。
産業革命でパワーアップした欧米列強が、アジアやアフリカを植民地にしていく帝国主義の時代だった。
「強い国が、弱い国を支配するのは当たり前」というのが、当時の世界のルールだったんだ。
日本は、このルールの中で「食べられる側」ではなく「食べる側」にならなければ、国として生き残れないと考えていた。
第2章 日清戦争(1894年)― アジアの盟主は誰だ!?
ねらいは朝鮮半島
当時、朝鮮はまだ中国(清)の子分(属国)だった。
日本は、すぐ隣の朝鮮半島が、敵対する国(特に南下してくるロシア)に支配されることをめちゃくちゃ恐れていたんだ。
きっかけは朝鮮での内乱
朝鮮で農民の反乱(甲午農民戦争)が起き、清と日本がそれぞれ軍隊を送ったことで、両軍がにらみ合いに。
ここから日清戦争がスタート!
日本の勝利と下関条約
近代的な軍隊を持っていた日本の圧勝!
1895年、下関条約が結ばれた。
- ① 清は朝鮮の独立を認める
- ② 遼東半島、台湾などを日本にゆずる
- ③ 巨額の賠償金(当時の国家予算の約4年分!)を日本に支払う
まさかの横やり!三国干渉
「やったー!遼東半島ゲットだぜ!」と喜んだのも束の間。
ロシアが、ドイツ・フランスを誘って「遼東半島を清に返しなさい!」と強烈なプレッシャーをかけてきた(三国干渉)。
まだ大国3つと戦う力のない日本は、泣く泣く遼東半島を返還…。
この悔しさをバネに、日本は賠償金のほとんどを使って軍備を拡大。次のターゲットをロシアに定めたんだ。
第3章 日露戦争(1904年)― 世界が驚いた大番狂わせ!
日露戦争へのカウントダウン
- 義和団事件(ぎわだんじけん)
日清戦争後、清では欧米列強による支配がさらに進み、それに反発した民衆が「外国人を追い出せ!」と反乱を起こした(義和団事件)。
日本は列強と協力してこの反乱を鎮圧し、ますます中国への影響力を強めた。 - 日英同盟でバックアップ!
ロシアの南下を警戒していたのは、日本だけじゃなかった。アジアに多くの植民地を持つイギリスも同じだった。
そこで日本とイギリスは、日英同盟を結ぶ。世界の最強国イギリスが味方についたことで、日本はついにロシアと戦う決意をする。
いざ、決戦へ!
- ロシアが満州に軍隊を進めたことをきっかけに、日露戦争が勃発!
- 世界中の誰もが「ロシアが圧勝する」と思っていたけど、日本軍は必死に戦い、なんとか勝利を収めた。
- 【入試Point!】アメリカのルーズベルト大統領の仲介で、ポーツマス条約が結ばれた。
- ① 韓国における日本の優越権を認める
- ② 遼東半島南部の租借権と、南満州鉄道の権利を日本にゆずる
- ③ 賠償金はなし!
国民の怒り「日比谷焼打事件」
国民は、巨額の賠償金がもらえると期待していたため、賠償金ゼロの結果に大激怒!東京で大規模な暴動(日比谷焼打事件)が起きたんだ。
④ 戦争が日本にもたらした光と影
- 【光】不平等条約の改正
日清戦争の勝利で、陸奥宗光(むつむねみつ)が領事裁判権の撤廃に成功。
日露戦争の勝利後、1911年に小村寿太郎(こむらじゅたろう)が関税自主権の完全な回復を達成。
こうして、幕末以来の悲願だった不平等条約の改正が完了したんだ! - 【光】産業革命の進展
日清戦争の賠償金で、福岡県に八幡製鉄所を建設。鉄の生産が始まり、日本の重工業が大きく発展した(産業革命)。 - 【影】社会問題の発生
重工業が発展した一方、都市では長時間・低賃金で働く労働者の問題が深刻になり、ストライキなどの労働争議も起こるようになった。 - 【影】韓国併合へ
日露戦争後、日本は韓国の外交権を奪い、事実上の保護国とした。そして初代韓国統監に伊藤博文をおいた。
そして1910年、ついに韓国を併合し、植民地とした。 - 【影】中国への進出
南満州鉄道株式会社を設立し、満州への影響力を強めていく。この動きが、後のさらなる戦争へとつながっていくことになるんだ…。
今日のまとめ!
- 明治時代の世界は帝国主義の時代。「強い国が弱い国を支配する」のが世界の常識だった。
- 日清戦争に勝利し、下関条約で巨額の賠償金などを得たが、三国干渉でロシアに恨みを持った。
- 日英同盟を結び、日露戦争に勝利!世界を驚かせたが、ポーツマス条約では賠償金が取れなかった。
- 2つの戦争に勝利したことで、日本は1911年に不平等条約の改正を成し遂げ、産業革命も進んだが、一方で韓国を併合するなど、帝国主義国家への道を歩み始めた。
【日清・日露戦争】実力診断!確認テスト20
① 19世紀後半、欧米の工業国が武力を背景にアジアやアフリカを植民地として支配していった動きを何といいますか?
① 解答:帝国主義(ていこくしゅぎ)
解説:明治時代の日本は、この帝国主義のルールの中で生き残ることを目指しました。
② 1894年に始まった日清戦争のきっかけとなった、朝鮮で起こった農民の反乱を何といいますか?
② 解答:甲午農民戦争(こうごのうみんせんそう)
解説:この反乱の鎮圧をめぐって、朝鮮に出兵した日本軍と清軍が衝突したのが戦争の始まりです。
③ 日清戦争の講和条約で、山口県で結ばれた条約の名前は何ですか?
③ 解答:下関条約(しものせきじょうやく)
解説:1895年に結ばれました。
④ 下関条約で、清が日本にゆずり渡した領土は、台湾ともう一つどこですか?
④ 解答:遼東半島(リアオトン半島)
⑤ 下関条約の後、ロシアがドイツ・フランスを誘って、日本に遼東半島を清に返すよう圧力をかけた出来事を何といいますか?
⑤ 解答:三国干渉(さんごくかんしょう)
解説:この出来事で、日本はロシアへの強い対抗心を持つことになります。
⑥ 下関条約で定められた、清が朝鮮に対して認めたことは何ですか?
⑥ 解答:朝鮮の独立
解説:これにより、朝鮮は清の属国(子分)ではなく、独立国であると国際的に認められました。
⑦ 日清戦争で得た賠償金を使って、日本の重工業化の中心として福岡県に建設された官営の製鉄所は何ですか?
⑦ 解答:八幡製鉄所(やはたせいてつしょ)
解説:これにより日本の産業革命は、軽工業中心から重工業中心へと発展していきました。
⑧ 日清戦争後、清で「外国人を追い出せ」と民衆が起こし、日本を含む列強が出兵して鎮圧した反乱事件を何といいますか?
⑧ 解答:義和団事件(ぎわだんじけん)
解説:この事件の鎮圧のため、ロシアが満州に大軍を駐留させたことが、日露戦争の大きな原因の一つとなります。
⑨ 1902年、ロシアの南下政策に対抗するため、日本がイギリスと結んだ同盟を何といいますか?
⑨ 解答:日英同盟(にちえいどうめい)
解説:当時、世界の最強国だったイギリスと対等な同盟を結んだことは、日本の国際的地位を大きく向上させました。
⑩ 1904年に始まった日露戦争の講和条約で、アメリカのポーツマスで結ばれた条約の名前は何ですか?
⑩ 解答:ポーツマス条約
解説:1905年に結ばれました。
⑪ ポーツマス条約を仲介した国はどこですか?
⑪ 解答:アメリカ
解説:当時の大統領セオドア・ローズベルトが仲介役となりました。
⑫ ポーツマス条約の内容に不満を持った日本の国民が、東京で起こした暴動事件を何といいますか?
⑫ 解答:日比谷焼打事件(ひびややきうちじけん)
解説:国民は多大な犠牲を払った戦争だったので、賠償金が取れなかったことへの怒りが爆発しました。
⑬ ポーツマス条約で、日本が得られなかったものは何ですか。それが国民の不満の大きな原因となりました。
⑬ 解答:賠償金(ばいしょうきん)
解説:ロシアも戦争で疲弊しており、支払う余裕がなかったためです。
⑭ 日清戦争の勝利後、外務大臣として領事裁判権の撤廃に成功した人物は誰ですか?
⑭ 解答:陸奥宗光(むつむねみつ)
解説:不平等条約改正の第一歩を成し遂げた、明治時代の重要な外交官です。
⑮ 日露戦争の勝利後、外務大臣として関税自主権の完全な回復を成し遂げた人物は誰ですか?
⑮ 解答:小村寿太郎(こむらじゅたろう)
解説:彼の交渉により、幕末以来の悲願であった不平等条約の改正が完全に達成されました。
⑯ 日本で重工業化が進むにつれて、都市部で発生した、労働者が賃金や労働時間の改善を求めて起こした争いを何といいますか?
⑯ 解答:労働争議(ろうどうそうぎ)
解説:産業革命の「光」の部分だけでなく、このような「影」の部分も出始めたのがこの時代です。
⑰ ポーツマス条約で、ロシアが韓国(大韓帝国)における日本の何を認めましたか?
⑰ 解答:優越権(ゆうえつけん)
解説:これにより、ロシアは韓国に対する日本の指導的な立場を認め、日本が韓国を保護国化する道が開かれました。
⑱ 韓国を保護国とした際に、統治のために置かれた役所の初代長官(韓国統監)に就任した人物は誰ですか?
⑱ 解答:伊藤博文(いとうひろぶみ)
解説:彼は後にハルビンで韓国の青年に暗殺されます。
⑲ 1910年、日本が韓国を植民地とした出来事を何といいますか?
⑲ 解答:韓国併合(かんこくへいごう)
解説:これにより、韓国は日本の植民地となりました。
⑳ ポーツマス条約で日本が得た、遼東半島南部の鉄道の権利をもとに設立された、満州経営の中心となった会社は何ですか?
⑳ 解答:南満州鉄道株式会社(みなみまんしゅうてつどう)
解説:「満鉄」と略されます。鉄道だけでなく、炭鉱開発や都市建設なども行い、満州経営の中心となりました。
弱肉強食の世界で、必死に生き残ろうとした明治の日本。
でも、その成功が、新たな悲劇の始まりでもあったんだ。その話は、また次回!
😊「なんだ。簡単じゃん」と感じてもらえたらすごくうれしいです。わかりにくい問題があったら、教えてください。簡単に説明したり、わかりやすい他の方法で、もっと楽に理解が深まります。
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