力の秘密兵器! 滑車、斜面、てこで仕事をらくらくマスター!(中3理科)
こんにちは! 君は、重い物を持ち上げるのに苦労したことはないかな? 実は、物理の力を借りれば、少ない力でも楽々持ち上げることができるんだ! その秘密兵器が「てこ」「滑車」「斜面」。今回は、これらの道具がどのように「仕事の原理」に基づいてはたれいているかを解き明かしていこう! 物理の世界をのぞいて、日常に隠された賢い工夫を発見してみよう!
(※本文中では、仕事の量を「J(ジュール)」、力の大きさを「N(ニュートン)」で表記します。)
仕事の原理:エネルギーの秘密
まず、「仕事の原理」って何だろう? 簡単に言うと、「どんな道具を使っても、物体を動かすのに必要なエネルギーの総量(仕事)は変わらない」というルールのことだ。道具を使うと力は小さくなるけど、その分動かす距離が長くなる。 「仕事 = 力 × 距離」なので、結局、仕事の量は変わらないんだ。これが物理の法則!
この法則をつかった問題の解き方の解説が今日の最大の目的だ。
滑車:ロープと滑車のコンビネーション
滑車には、「動滑車」と「定滑車」がある。
動滑車: 物体と一緒に動く。 力を半分にして、移動距離を2倍にする。
定滑車: 固定してある、位置は動かない。 力の向きを変える。
例題:4kgの物体を動滑車で0.5m持ち上げる
直接持ち上げるには 4kg=4000g=40N の力が必要。動滑車を使うと力は半分の20Nになるけど、ロープを引く距離は2倍の1mになる。
直接持ち上げると、40N×0.5m=20J。 動滑車を使うと20N×1m=20J どちらも同じ20Jになる。
これが仕事の原理で、「どんな方法でも、どんな道具を使っても、物体を動かすのに必要なエネルギーの総量(仕事)は変わらない」
動滑車のしくみ
- ロープの役割: 動滑車は、1本のロープを2つの部分に分けて支えています。片方は天井など固定された場所に結び付けられ、もう片方は私たちが引っ張る部分です。
- 力の分散: ロープが2つに分かれているため、それぞれの部分が物体の重さの半分の力を支えてくれます。これにより、引き上げる際の力が半分で済むのです。
- 移動距離の増加: しかし、動滑車で引き上げるためには、ロープの一方が動滑車とともに動くことになります。例えば、物体を1メートル持ち上げるには、ロープの両方がそれぞれ0.5メートルずつ短くならなければならないため、私たちがロープを1メートル引っ張る必要があります。こうして、力が半分になる代わりに、引っ張る距離が2倍になるのです。
具体的な例
例えば、100Nの力で4kgの物体を引き上げたいとき、動滑車を使うと50Nの力で引き上げられるようになりますが、その代わりに引っ張る距離は2倍になり、物体を1メートル持ち上げるには2メートル引っ張る必要があるのです。
斜面:ゆるやかな坂道のパワー
例えば、重い荷物を高いところに運ぶ場面を想像してみよう。階段を一段ずつ持ち上げるのは大変だけど、スロープ(斜面)があれば楽に運べるよね。 なぜ楽になるのか? 斜面を使うと、必要な力は小さくなるけれど、その分移動距離は長くなる。これが仕事の原理だ。
例題:40kgの荷物を3mの高さに運ぶ
階段で直接持ち上げる場合は、40kg=400000g=4000N の力が必要で、3m上げるから、仕事量は 4000N × 3m =12000J。
一方、8mの斜面を使う場合は、仕事の原理で「エネルギーの総量(仕事)は変わらない」から、仕事量は同じ 12000Jになるから、必要な力は 12000J ÷ 8m =1500N。
てこ:小さな力で大きな効果
シーソーを想像してみて! 支点から遠い場所に座ると、小さな力でも相手を持ち上げることができるよね。これが「てこ」の原理だ。てこを使うと、力点と作用点の距離の比を変えることで、小さな力で大きな力を生み出すことができるんだ。
例題:0.5mと2mの腕を持つてこで20kgの物体を0.2m持ち上げる
直接持ち上げるには、20kg=20000g=200N の力が必要だ。てこを使うと、腕の長さの比が、0.5:2=1:4なので、物体を0.2m持ち上げるには、0.8m押し下げることになる。仕事の原理で、200Nで0.2m持ち上げる仕事とxNの力で0.8m押す仕事が同じなので、200×0.2=x×0.8 よってx=50N
必要な力は、200Nから50Nとになったけど、押す押す長さは、0.2mが0.8mと4倍になっている。練習問題に挑戦!
これらの例を参考に、以下の練習問題に挑戦してみよう!
問題1: 20kgの荷物を、5mの斜面を使って2mの高さまで運ぶのに必要な力は?
仕事の原理で、① 20kgの荷物を、2mの高さまで上げる仕事と②5mの斜面を使って2mの高さまで上げる仕事は同じ。
① 20kg=200Nで高さ2mだから、200N×2m=400J
② 5mの斜面を使って上げる力をxNとすると、x×5(J)
この2つが等しいから、x×5=400 x=80N
問題2: 0.3mと1.5mの腕を持つてこで、10kgの物体を0.2m持ち上げるのに必要な力は?
仕事の原理で、① 10kgの荷物を、0.2mの高さまで上げる仕事と②てこを使った仕事は同じ。
① 10kg=100Nで高さ0.2mだから、100N×0.2m=20J
② 0.3:1.5=1:5のてこで、0.2mあげるには、1m押せばいい。
その力をxNとすると、x×1(J)
この2つが等しいから、x×1=20 x=20N
問題3: 6kgの物体を動滑車を使って1m持ち上げるのに必要な力と、ロープを引く距離は?
仕事の原理で、① 6kgの荷物を、1mの高さまで上げる仕事と②動滑車を使った仕事は同じ。
① 6kg=60Nで高さ1mだから、60N×1m=60J
② 動滑車を使うと力は半分になるから30N。 ロープを引く距離をxmとすると、30×x(J)
この2つが等しいから、30×x=60 x=2m
理科のまとめ:道具を使って力をコントロールしよう!
- 動滑車:物体を引き上げるときに、力は半分になるけれど移動距離は2倍になる。
- 斜面:斜面を使うと、長い斜面を使うほど少ない力で持ち上げられるけれど、移動距離は増える。斜面の長さ : 高さの逆比が、力の比になる。
- てこ:てこを使う場合、長い方の腕に少ない力を加えることで重い物体を動かせる。腕の長さの逆比が力の比。
これらの道具は、仕事の原理を使って力を効率よくコントロールするために設計されています。物理を理解することで、日常のさまざまな現象や道具の仕組みがわかりやすくなります。
仕事の原理って、実は勉強にも当てはまる?
「仕事の原理」は、生活だけじゃなく勉強にも通じるかも。たとえば、楽をしようと思うと、その分、時間をたっぷりかけなければならない。逆に、短時間で終わらせようと思えば、大きな力やエネルギーが必要になる。
やるべきことが決まっている。君はどちらの道を選ぶ? 頑張れ! 受験生。
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