こんにちは。山口です。
中総体も終わったある日
一輝 : 先生、連立方程式の文章問題がわからないんですけど・・・
先生 : お前もか。 きのう阿部も質問もって来たぞ。
一輝 : 阿部がですか。ぜんぜん勉強してないって言ってましたよ。
先生 : そうか。
一輝 : 阿部、むずかしいの持ってきましたか。
先生 : ン? まあまあのレベルだったな。
一輝 : ボクの質問はこの問題なんですけど、阿部はこれできましたか。
先生 : まぁ、人のことはいいから。 どれ、これか。
一輝 : そうです。
先生 : 速さの文章問題を考える時は、どうすればいいと授業中いつも言っている。
一輝 : まず、表を作れって。
先生 : で、お前が作った表はどれ?
一輝 : エッ、やってません。
先生 : なに!! あのなア~。「できない」とか「わからない」とか言ってやめちゃダメだ。まずは、やれる所まで、自分でやってみん。そうすると、できるようになってくるぞ。
一輝 : 本当ですか。
先生 : 本当。いいか、この問題だって、ちゃんと表を作れば、むずかしくないぞ。まず、自分で表かいて、できるところまで、やってみろ。考え方のポイント①のところになんて書いてある。
一輝 : えーと。「表をつくって、問題の中に出てくる数字を表に入れる。次に聞かれていることを文字にして表に入れる」って書いてあります。
先生 : じゃ、この紙に表を書いてやってごらん。
一輝が質問してきた問題
10kmはなれたA、B両地がある。ある人が、A地からB地へ行くのに、A地から途中のC地までは毎時2kmの速さで進み、C地からB地までは毎時3kmの速さで進み全体で4時間かかった。A地からC地までをχkm、C地からB地までをykmとしてそれぞれを求めよ。
一輝 : 先生。これでいいですか。
先生 : どれ。ん。よろしい。で、ポイント②は何て書いてある。
一輝 : 「表の空いているところは、[き] [じ] [は]を使って埋める」って書いてあります。
先生 : [き][じ][は]の使い方は、知ってるか。
一輝 : ハイ。大丈夫だと思います。
先生 : じゃ、ポイント②をやってみて。
一輝 : 先生。これでいいですか。
先生 : いいよ。それで、AからBまで合計で何kmだ。
一輝 : 10kmです。
先生 : AからBまでは全部で何時間だ。
一輝 : 4時間です。
先生 : よし。完成した表の道のりと時間の欄を横に見るとどうなっている。
一輝 : エエーッ。 道のりと時間の式が、できている。 本当に、これでいいんですか?
先生 : いいよ。
一輝 : 前に授業中、教えてもらったときも、思ったんですが、本当にこんなに簡単にできちゃっていいんですか。
先生 : だから、Max流でやると、すぐわかるって言ってるだろ。「こんなにカンタン」と思うなら、先生が説明した通りやれよ。成績なんか簡単に上がるから。それとも、カンタンだから、もっと難しい問題じゃないといやなのか。
一輝 : ちがいます。ちがいます。だって先生、速さの問題ですよ。ボク、小学校の時から、ズ~~と苦手だったんですよ。それが、こんなにカンタンって・・・
先生 : なんだ。できないほうが、いいのか。
一輝 : ちがいますって。学校だともっとむずかしいんですよ。何 言ってっ かわからないんですよ。でも、先生の説明だと簡単にわかる。なんか本当にこれでいいのかなァーって。
先生 : だから、考え方をしっかりすれば、表を使えば、むずかしくないって、何回も言ってるだろう。
一輝 : 速さの問題は全部こうやればできるんですか。先生 : できるよ。
一輝 : この表が使えるようになれば、大丈夫ですか。
先生 : まったく心配ない。 大丈夫です。 試してみるか。ここに速さの問題が5題あるからやってみろ。
一輝 : 今ですか。
先生 : 今でしょ。表を書いて、式をつくるだけでいい。その後の計算は、この次の授業の時に出せばいいから。
一輝 : わかりました。
<数分後>
一輝 : 先生、一応できました。
先生 : ハイよ。自信がないのはどれだ。
一輝 : そう聞かれると困るんですけど、・・・ 15分って時間にすると、 4分の1時間でいいですか。
先生 : いいよ。
一輝 : じゃ、もしかしたら、全部あたっているかも。
先生 : オー。どれどれ。
先生 : よ—し。全部できている。いいぞ。 よくやった。やればできるだろ。
一輝 : 本当ですか。 先生、本当に全部あってますか。
先生 : できてるよ。
一輝 : 先生、本当に表を使うとカンタンですね。
先生 : やっとわかってくれた。Maxに来てるんだから、Max流でやれ。すぐ点数あがるから。
一輝 : わかりました。問題読んで、いきなり式を作ろうと思うから、難しいんですね。問題が言っていることを表にしていくと、ひとりでに式ができるんですね。
先生 : オー。本当にわかったじゃないか。
一輝 : わかりました。いつもこういう風に考えます。 困った時にどうするか? その考え方をマスターしろってこういうことですか。
先生 : その通り。
一輝 : ところで、先生、阿部は何を聞いてきたんですか。
先生 : どうして?
一輝 : だって、ボクには勉強してないって言ってたんですよ。
先生 : まぁ、2年生もそろそろ、賢い人は、やりはじめるからな。でも、「オレやってる」なんて、普通、言うか。 そんなこと言うわけないだろ。
一輝 : そうか。
先生 : お前も最近、質問持ってくるの増えてるじゃないか。
一輝 : はい。3年生が部活、引退して、ヨーシ僕たちの番だと思っていた時に、「実は、勉強もこれからが本番。2年の内容が一番入試に出る」って先生言ったじゃないですか。 なんかすごくなるほどって思ったん です。それで、少しやろうと思って。それに、昔から、速さの問題、嫌いだったし・・・。先生、何ジロジロ見てんですか。
先生 : ン? お前、どんな顔して言ってんだ~と思ってなァ。
一輝 : ボクだっていつまでも、バカやってるわけじゃないですよ。
先生 : ほう。そうか。じゃ、しっかり見てるから頑張れよ。
一輝 : はい、わかりました。ありがとうございました。
その後の一輝は・・・・
勉強ってむずかしいと思っていたのに、ちょっとまじめにやってみたら思っているより簡単だった。
速さの問題や食塩水の問題も先生に言われた通りに、表を書いてやると、「エッ。何コレ」ってほど、カンタンにできるようになった。今まで、できないと思っていたものができるようになるとうれしいし、なんか、ボクってやれそうって思うようになりました。頑張ります。 [中2の10月ごろ]
やった!! 先生。合格しましたよ。ボク。まじめにやってよかったなと思います。小学生の時から苦手だった速さやパーセントの問題が簡単に解けたときはマジ感動しました。あれがボクのスタートだったと思います。 ありがとうございました。高校でもまた頑張ります。 [合格後]
実は、数学ってちょとした図や表を描けるようになると、劇的に今までとは違う点数が取れる科目です。でも、その表や図の描き方をあまり熱心に教えないので、子どもの注意は、そこに行かないで、いきなり式を作ろうとして立ち往生するのです。
いきなり式を作ろうとするのではなく、表や図を描いて考えることができるようになる教え方を重視しているから、一輝 のように苦手だった数学が、途中から得意になる子が多く生まれています。
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