英語は日本語と違って助詞がなく、語順だけで意味が決まります。
だからこそ「5文型」を理解することがとても大切。この記事では、ゆうと&あかりの会話ストーリーと図解を使って、SVからSVOCまでをやさしく解説。目的語や説明ことばの役割もスッキリわかります。さらにQ&Aや確認テストつきで、テスト対策にもバッチリ!
5文型の図解ストーリー(ゆうと&あかり)
対象:中2・中3/むずかしい用語は避け、C=「説明ことば」(「補語」という言葉は使いません)。
Tom liked Ann と Ann liked Tom は、単語が同じでも意味は逆。
ストーリー:英語の語順と5文型のひみつ
👦ゆうと:「ねぇあかり、英語の文型っていつもごちゃごちゃして、何が何だか分からなくなるんだよな…。日本語と違って助詞がないから、どこが主語でどこが目的語か、すぐ迷っちゃう。」
👧あかり:「そうだよね。英語には 『が・を・に』の助詞がない から、その代わりに語順がその役目をしているんだ。だから順番を間違えると意味がひっくり返るよ。」
Tom liked Ann と Ann liked Tom。単語は同じでも、主語→動詞→目的語の並びで「誰が」「誰を」が決まるから、意味は逆になる。
🪄 覚え方:英語=並べ替えパズル。日本語の助詞の代わりに、英語は場所(順番)で役割を示す。
👦ゆうと:「“助詞なし=語順命”ってことか…!順番がルールなんだね。」
0. 図の見かた(箱図)
👧あかり:「副詞や前置詞句は“おまけ”。だから箱の外に出すんだよ。」
1. 目的語ってなに?
👧あかり:「目的語は、動詞(V)の相手・対象・受け手。動詞に 『何を?/誰を?/誰に?』と質問して、答えになる語が目的語だよ。」
👦ゆうと:「えっ、動詞に質問するの?」
👧あかり:「するよ。具体的にやってみよう。」
① She bought the ball. → (何を?)the ball=目的語(物)
② I saw him. → (誰を?)him=目的語(人)
③ Show me your ticket. → (誰に?)me=人O(O1)/(何を?)your ticket=物O(O2)
👦ゆうと:「なるほど、Vに質問→答えがOって流れか。分かりやすい!」
2. 第1文型:SV
👧あかり:「まずは SV。“〜が〜する/いる”。副詞や前置詞句は“おまけ”。」
We talked./She goes (to school) ※to school はおまけ
👦ゆうと:「じゃあ She goes to school. の文型は?」
👧あかり:「SV。to school は“行き先”で箱の外だよ。」
3. 第2文型:SVC
👧あかり:「SVC は“S は C だ”。S と C がイコールの関係。」
He became a doctor.(He = a doctor)/Mom looks sad.(Mom = sad)
👦ゆうと:「C は“説明ことば”ってことは、He is tall. も SVC?」
👧あかり:「その通り。He = tall の関係が成り立つから SVC。」
4. 第3文型:SVO
👧あかり:「SVO は“S は O を〜する”。他動詞が O を必要とする形。」
She saw Tom./We eat lunch.
👦ゆうと:「“saw at” って言わないの?」
👧あかり:「目的語(Tom) の前には、前置詞(at)はいらないよ。つけたらダメ。」
5. 第4文型:SVOO(O1=人/O2=物)
👧あかり:「ここが大事!SVOO は “S は O1(人)に O2(物)を 与える/見せる/教える”。」
👦ゆうと:「I gave him a present. の場合、him が O1(人)、a present が O2(物)ってことだね!」
▶ SVO に書きかえ(人の目的語を後ろへ)
・I gave a present to him. … “渡す・送る”など相手に移動が起きる動作 → to 人
・I bought a bag for him. … “買う・作る”など相手のために用意する動作 → for 人
※buy(買ってあげる)、make,cook(作ってあげる)の時だけfor。他はto。 中学範囲ではこの基準でOK。
👦ゆうと:「“teach” みたいな動詞でも同じ?」
👧あかり:「うん。I taught him English. → I taught English to him. のように、人の目的語を後ろへ送るイメージで考えればOK。」
6. 第5文型:SVOC(O=C の“変身”)
👧あかり:「SVOC は “S は O を C にする/だと考える/保つ”。O と C はイコールになるよ。」
・I call him John. → him(O)= John(C)
・Keep the room clean. → the room(O)= clean(C)
👦ゆうと:「“find” も SVOC になることがある?」
👧あかり:「なるよ。I found the game interesting.(game = interesting の関係)みたいにね。」
7. まとめ
👦ゆうと:「今日でだいぶ分かったよ!英語は語順で決まるってことと、5つの文型に分ければ整理できるんだね。」
👧あかり:「そうだよ!特に目的語は “何を? 誰を? 誰に?” で探す。第4文型では O1=人/O2=物 を分ける、第5文型では O と C がイコール。これさえ覚えれば文法がすっきり見えてくるよ!」
合い言葉
- Vに質問:「何を? 誰を? 誰に?」 → それが O!
- 第4文型: O1=人/O2=物(SVO へは to/for + 人 で人の目的語を後ろへ)
- 第5文型: O=C(“変身”の関係)
- 副詞・前置詞句: おまけ → 箱の外
Q&A(よくある質問)
Q1. 「副詞(to school / last night)」って、O(目的語)になるの?
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基本は Oになりません。副詞は「いつ・どこで・どのように」のおまけ情報だから箱の外に置きます。She goes (to school). は SV です。
Q2. SVCの C は名詞でも形容詞でもいいの?
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どちらもOK。He is a doctor.(名詞)/He is busy.(形容詞)。ポイントは S = C の関係です。
Q3. 第4文型(SVOO)の O(人)/O(もの) を見分けるコツは?
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O1=人、O2=物 が基本。I gave him a book. → him(人)=O1、a book(物)=O2。SVOに直すときは人の目的語を後ろへ:I gave a book to him.
Q4. to と for の使い分けが難しい…
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to 人=渡す/送るなど相手へ移動が起きるとき(give, show, tell, send…)。
for 人=その人のために用意するとき(buy, make, cook…)。
Q5. SVOCで「O=C」って本当にイコールなの?
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「同一」または「その状態になる/だと考える」関係です。I kept the door open. → the door = open(開いた状態)。
確認問題(答えはタップで表示)
1) 文型を答えよ(SV / SVC / SVO / SVOO / SVOC)
- We arrived at the station.
- She made me happy.
- They gave me a map.
- Ken is a good singer.
- I read this book.
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1) SV(at the station はおまけ)
2) SVOC(me=happy)
3) SVOO(O1=me 人 / O2=a map 物)
4) SVC(Ken = a good singer)
5) SVO
2) O(目的語)/ C(説明ことば)を判定せよ
- I found the room clean.
- Call me Ken.
- My mom looks tired.
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1) room=O, clean=C(SVOC)
2) me=O, Ken=C(SVOC)
3) tired=C(SVC、mom = tired)
3) 第4文型 → SVO へ書きかえ(人の目的語を後ろへ)
- I showed him the picture. → I showed the picture ( ) him.
- She bought me a pen. → She bought a pen ( ) me.
- They sent us a letter. → They sent a letter ( ) us.
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1) to(show は「相手へ移動」)→ to him
2) for(buy は「ために用意」)→ for me
3) to(send は「相手へ移動」)→ to us
4) おまけ情報(副詞/前置詞句)を ( ) で括り出せ
- He studied English in the library after school.
- My sister stayed with me last night.
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1) He studied English (in the library) (after school) → 文型は SVO。
2) My sister stayed (with me) (last night) → 文型は SV。
5) 目的語を人/物で分けて書け(O1=人, O2=物)
- The teacher told us a story.
- My dad made me lunch.
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1) O1=us(人), O2=a story(物)
2) O1=me(人), O2=lunch(物)
ここだけは押さえろ(要点まとめ)
- 英語は助詞なし → 語順で意味が決まる。 主語→動詞→目的語の順が基本。
- 目的語=Vの相手・対象・受け手。 Vに「何を? 誰を? 誰に?」と質問して見つける。
- 第4文型: O1=人 / O2=物。SVOに直すときは 人の目的語を後ろへ(to/for + 人)。
- 第5文型: O=C(「~にする/~だと考える/~のままにする」)。
- 副詞・前置詞句はおまけ。 文型の箱の外に出して、骨組み(SVOC)を先に見る。