パパ・ママが家庭でできる声かけのコツ
こんにちは!合格屋マックスです。
今回は、保護者の方向けの「算数教室」です。
テーマは、
計算の工夫を、子どもにどう気づかせるか
です。
小5の算数になると、計算そのものが少しずつ複雑になります。
小数のかけ算。
小数のわり算。
分数。
割合。
単位量あたりの大きさ。
速さ。
比につながる考え方。
こうした内容に入っていくと、ただ計算のやり方を覚えるだけでは、だんだん苦しくなります。
ここで大切になるのが、
数の関係を見る力
です。
ただ筆算をするのではなく、
「この計算、もっと楽にできないかな」
「同じ数が出てきていないかな」
「この数とこの数には、どんな関係があるかな」
と見る力です。
今日は、パパ・ママがご家庭で算数を見るときに、どう声をかければよいかを、具体例でお話しします。
まず大切なのは、すぐにやり方を教えないこと
子どもが計算をしていると、大人はつい先に気づいてしまいます。
「あ、それまとめられるよ」
「そこ、筆算しなくてもいいよ」
「こうやれば早いでしょ」
と言いたくなります。
その気持ちは、とてもよくわかります。
でも、家庭で大切にしたいのは、
子ども自身が気づくこと
です。
大人がすぐに正解のやり方を教えると、子どもはその場ではできます。
でも、次に似た問題が出たときに、また気づけないことがあります。
だから、パパ・ママの役割は、
答えを教えることより、気づくための問いを出してあげること
です。
たとえば、
「いきなり筆算する前に、何か気づくことある?」
「同じ数が出てきていない?」
「どこかまとめられそう?」
「この計算、少し楽にできる方法はないかな?」
このような声かけです。
これだけでも、子どもは数をよく見るようになります。
例1|4.2×3.7+5.8×3.7 をどう見せるか
たとえば、次の計算です。
4.2×3.7+5.8×3.7
子どもは、多くの場合こう考えます。
「まず、4.2×3.7を計算する」
「次に、5.8×3.7を計算する」
「最後に、2つを足す」
もちろん、それでも答えは出せます。
でも、この問題では、ぜひ気づいてほしいところがあります。
どちらにも、
×3.7
が出てきていることです。
ここで、パパ・ママはすぐに、
「3.7でまとめるんだよ」
と言わなくても大丈夫です。
まずは、こう聞いてみてください。
「この式の中で、同じものはないかな?」
子どもが見つけられなければ、
「4.2×3.7にも、5.8×3.7にも、同じ数が出ているね」
とヒントを出します。
そこで、
「どっちにも3.7があるね」
と言えたら、とても良いです。
次に、
「じゃあ、3.7が何個分あるって考えられるかな?」
と聞いてみます。
4.2個分の3.7と、5.8個分の3.7。
合わせると、
4.2+5.8=10
です。
だから、
4.2×3.7+5.8×3.7
=(4.2+5.8)×3.7
=10×3.7
=37
となります。
ここで大切なのは、式変形そのものを暗記させることではありません。
「同じものを見つけて、まとめる」
この見方を育てることです。
子どもが「普通に計算してもいい?」と言ったら
ここで、子どもがよく言います。
「普通に計算してもいい?」
これは、よくある反応です。
そして、この言葉を頭ごなしに否定しない方がいいです。
おすすめの声かけは、こうです。
「もちろん、普通に計算しても答えは出るよ」
「でも、今は“もっと楽で間違いにくい方法を見つける練習”をしているんだよ」
「どっちの方が楽だったか、比べてみようか」
この言い方だと、子どもは責められている感じがしません。
計算の工夫は、
「普通のやり方はダメ」
という話ではありません。
より楽に、より安全に、より先につながる見方を身につける
という話です。
ここをパパ・ママがやさしく伝えてあげると、子どもは工夫を嫌がりにくくなります。
例2|38×52=1976 なら、3.8×520 は?
次は、こういう問題です。
38×52=1976 のとき、3.8×520 はいくつですか。
この問題を見たとき、すぐ筆算を始める子がいます。
もちろん、筆算しても答えは出ます。
でも、ここでは筆算の前に、数の関係を見てほしいところです。
パパ・ママは、こう聞いてみてください。
「3.8は、38と比べてどうなっている?」
子どもが迷ったら、
「38を10で割ると、3.8になるね」
とヒントを出します。
次に、
「520は、52と比べてどうなっている?」
と聞きます。
520は、52の10倍です。
つまり、
3.8は38の10分の1
520は52の10倍
です。
一方が10分の1になり、もう一方が10倍になっています。
だから、かけ算の答えは変わりません。
3.8×520=38×52=1976
となります。
ここで大切なのは、
小数点があるからすぐ筆算
ではなく、
数がどう変わっているかを見る
ことです。
このときの声かけポイント
この問題では、パパ・ママは次のように聞いてあげるとよいです。
「3.8は、38より大きい?小さい?」
「どのくらい小さくなっている?」
「520は、52より大きい?小さい?」
「どのくらい大きくなっている?」
「片方が10分の1、もう片方が10倍なら、全体の答えはどうなるかな?」
こうやって順番に聞くと、子どもは自分で気づきやすくなります。
ここでも、いきなり、
「答えは同じだよ」
と言うより、
どうして同じになるのか
を一緒に見てあげることが大切です。
すぐ筆算する子には、こう声をかける
計算問題を見ると、すぐ筆算に入る子は多いです。
手を動かすこと自体は、とても良いことです。
ただし、小5からは、少しずつ
筆算の前に数を見る習慣
を育てたいところです。
そういうときは、叱る必要はありません。
「筆算してもいいよ。その前に、10秒だけ数字を見てみようか」
この声かけが使いやすいです。
「筆算しちゃダメ」
と言うと、子どもは反発しやすくなります。
でも、
「10秒だけ見てみよう」
なら、受け入れやすいです。
そして、その10秒で、
同じ数はないか。
10倍や10分の1の関係はないか。
まとめられるところはないか。
きりのいい数にならないか。
こういうところを見る練習をします。
これが、中学以降に伸びる子の見方につながっていきます。
計算の工夫は、中学数学の入口です
小学生のうちは、工夫しなくても答えが出る問題がたくさんあります。
だから、子どもからすると、
「普通に計算すればいいじゃん」
と思いやすいのです。
でも、中学に入ると、文字式が出てきます。
たとえば、
3x+5x=8x
という計算。
これは、
xが3つ分と、xが5つ分あるから、合わせてxが8つ分
という考え方です。
これは、さきほどの
4.2×3.7+5.8×3.7
と同じ見方です。
共通しているものを見つける。
同じものをまとめる。
数や文字の関係を見る。
この力が、小学校算数から中学数学へつながっていきます。
だから、小5の計算の工夫は、ただのテスト対策ではありません。
中学数学に向けた準備
でもあるのです。
家庭でやってほしいのは、教え込むことではありません
ご家庭で算数を見るとき、パパ・ママが全部説明できる必要はありません。
むしろ、全部説明しようとすると大変です。
大切なのは、子どもに問いを渡すことです。
「同じものはある?」
「どこかまとめられそう?」
「筆算の前に、楽にできないか見てみよう」
「この数とこの数は、何倍の関係かな?」
「普通に計算する方法と、工夫する方法、どっちが楽だった?」
こうした声かけだけでも、子どもの見方は変わっていきます。
パパ・ママは、先生役を完璧にやらなくて大丈夫です。
子どもが気づくための横にいる人
でいてあげれば十分です。
親が先に言いすぎないことも大切です
算数が得意な保護者ほど、子どもの答えを待つのが難しいことがあります。
「そこ、まとめられるでしょ」
「だから、3.7が同じなんだよ」
「なんで気づかないの?」
と言いたくなる場面もあると思います。
でも、ここは少し待ってあげてください。
子どもが自分で気づいたとき、理解は深く残ります。
大人が先に全部言ってしまうと、子どもは
「教えてもらったらできる」
になりやすいです。
でも、自分で見つけられると、
「次も探してみよう」
になります。
この差は大きいです。
ご家庭では、
教え込むより、気づかせる。
先回りするより、少し待つ。
答えより、見方を育てる。
この3つを意識してみてください。
Maxでは、計算の先にある「見方」を育てています
合格屋マックスでは、計算問題を教えるとき、答えが合っているかだけを見ているわけではありません。
もちろん、正解は大切です。
でも、それと同じくらい、
どこを見たか
何に気づいたか
なぜその方法を選んだか
もっと楽で安全な方法はないか
を大切にしています。
小5の算数は、中学数学の入口です。
ここで、
数の関係を見る力
同じものを見つける力
式をまとめる力
工夫して正確に解く力
を育てておくと、中学に入ってからの数学が変わります。
「この塾は、ただ問題を解かせているだけではない」
「先の学年まで見通して、今の算数を教えている」
そう感じていただけるよう、日々の授業でも一つひとつの考え方を大切にしています。
家庭で使えるチェックリスト
お子さんの計算を見るときは、次のことを確認してみてください。
✅ すぐ筆算する前に、数を見ようとしている?
✅ 同じ数や同じ形に気づいている?
✅ まとめられそうなところを探している?
✅ 10倍・10分の1など、数の関係を見ている?
✅ 普通に計算する方法と、工夫する方法を比べている?
✅ 「なぜその方法が楽なのか」を言葉にできる?
✅ 親が先に言いすぎず、子どもが気づく時間を取れている?
全部できていなくても大丈夫です。
まずは、1問だけでいいので、
「筆算の前に、10秒だけ数字を見てみようか」
と声をかけてみてください。
その10秒が、子どもの算数の見方を変えるきっかけになります。
最後に
計算の工夫は、未来の数学につながっています
小5の算数は、ただ答えを出すだけの勉強ではありません。
数を見る。
関係を見る。
同じものを見つける。
まとめられるところを探す。
楽で安全な方法を考える。
こうした見方が、中学数学につながっていきます。
ご家庭でできることは、難しい説明ではありません。
「同じものはある?」
「どこかまとめられそう?」
「筆算の前に、10秒だけ見てみよう」
このような小さな声かけです。
合格屋マックスは、子どもたちがただ正解するだけでなく、
先につながる算数の見方
を身につけられるよう、これからも丁寧にサポートしていきます。
一つの計算から、未来の数学につながる力を育てていきましょう。

