パパ・ママが家庭でできる声かけのコツ
小5の小数のわり算は「小数点」と「商の0」を見える化することが大切です
こんにちは。合格屋マックスの保護者向け算数教室です。
今回は、小5算数の「小数のわり算」を、家庭でどう見てあげるかについてお話しします。
小5の算数で、多くの子がつまずきやすい単元の一つが、
小数のわり算
です。
たとえば、
6÷7.5
8.7÷2.3
のような問題です。
この単元で子どもが間違えると、保護者の方はつい、
「わり算が苦手なのかな?」
「小数がわかっていないのかな?」
「もっと練習量を増やした方がいいのかな?」
と感じるかもしれません。
もちろん、練習量も大切です。
でも、教室で子どもたちを見ていると、小数のわり算でつまずく原因は、単に計算が苦手というだけではない場合が多いです。
むしろ大きいのは、
どこに何を書くのかが見えていないこと
です。
特に多いのが、
商の0を書かない
小数点の位置がずれる
数字をまっすぐそろえて書けない
商を書く場所があいまいなまま進めてしまう
というつまずきです。
たとえば、本当は
0.8
になる答えを、
8
としてしまう。
本当は
10.7
になる答えを、
17
としてしまう。
こういう間違いは、計算そのものがまったくできていないというより、
商を書く場所がずれている
ことが原因です。
だからこそ、小数のわり算では、
計算の前に、書く場所を見えるようにしておくこと
がとても大切です。
今日は、パパ・ママがご家庭で小数のわり算を見るときに、どのように声をかけるとよいかをお話しします。
小数のわり算で大切な3つのポイント
小数のわり算で大切なポイントは、まず次の3つです。
① わる数を整数にして考える
② 商の小数点は、わられる数の小数点にそろえる
③ 商が立たない位には、0を書く
この3つです。
言葉で見ると、そこまで難しく見えないかもしれません。
でも、実際に筆算になると、子どもたちはここでかなり混乱します。
特に難しいのが、
③ 商が立たない位には、0を書く
です。
たとえば、6÷7.5を考えてみましょう。
6÷7.5は、そのままだとわる数が小数です。
そこで、7.5を10倍して75にします。
同じように、6も10倍して60にします。
つまり、
6÷7.5=60÷75
として考えます。(ここまでが①です)
ここで、60の中に75は入りません。
だから、商の一の位には、
0
を書きます。(これが、③です)
そして、小数点をつけて、次に進みます。(こでが②です)
ここで0を書かない子は、答えの位がずれてしまいます。
大切なのは、
入らないから書かない
ではありません。
入らないから、0回として0を書く
ということです。

家庭では、まず「マス目」を使うのがおすすめです
小数のわり算を家で練習するとき、白い紙に自由に書いている子も多いと思います。
もちろん、それで正しくできる子は大丈夫です。
でも、商の0を書き忘れたり、小数点の位置がずれたりする子には、白い紙よりも、
マス目ノート
をおすすめします。
マス目を使うと、
数字をまっすぐそろえる場所
商を書く場所
小数点を書く場所
0を書く場所
が見えやすくなります。
小数のわり算は、頭の中だけで処理しようとすると、位がずれやすいです。
だから、まずはマス目を使って、
位を目で見えるようにする
ことが大切です。
お子さんが小数のわり算でよく間違える場合は、パパ・ママはまずこう声をかけてみてください。
「今日は、マス目に数字をそろえて書いてみよう」
「位がずれないように、まっすぐ書こうね」
「商を書く場所も、先に作っておこう」
この声かけが、とても大事です。
商を書くマスを先に作る
小数のわり算で特におすすめしたいのが、
商を書くマスを先に作ること
です。
たとえば、6÷7.5を考えます。
7.5を75にするために10倍するので、6も10倍して60にします。
つまり、
60÷75
を計算します。
このとき、いきなり計算を始めるのではなく、商を書くところに、先にマスを作ります。

のように、商を書く場所を用意します。
最初の□は、一の位。
小数点のあとの□は、小数第一位です。
ここで大切なのは、
この□には、0も含めて何かの数字が入る
と子どもにわかってもらうことです。
商が立たないときも、何も書かないのではありません。
0を書く
のです。
パパ・ママは、こう声をかけてください。
「この四角には、何か数字が入るよ」
「入らないときは、0回だから0を書くよ」
「空けたまま次に行くと、答えの位がずれてしまうよ」
この考え方が入ると、小数のわり算はかなり安定してきます。
6÷7.5で見る「商の0」の大切さ
では、6÷7.5を具体的に見てみましょう。
まず、わる数の7.5を整数にします。
7.5を10倍して75
同じように、わられる数の6も10倍します。
6を10倍して60
だから、
6÷7.5=60÷75
として考えます。
60の中に75は入りません。
ここで、
「入らないから、次へ進もう」
としてしまうと、商の0を書き忘れてしまいます。
そうではなく、
60の中に75は0回入る
と考えて、商の一の位に0を書きます。
そして、小数点をつけて、0を下ろします。
すると、600になります。
600の中に75は8回入ります。
だから、
60÷75=0.8
つまり、
6÷7.5=0.8
となります。
ここで大切なのは、8を計算する前に、
一の位の0を書いていること
です。
この0があるから、8が小数第一位に正しく入ります。
0を書かないと、8だけが目立ってしまい、答えを
8
としてしまうことがあります。
これは、8の計算ができないのではありません。
8を書く場所がずれている
のです。

子どもには「入らないなら0回」と声をかける
子どもが商の0を書かずに進みそうになったら、すぐに
「違う!」
と言わなくても大丈夫です。
おすすめは、こう聞くことです。
「60の中に75は何回入る?」
子どもが、
「入らない」
と言ったら、
「そうだね。入らないということは、0回ということだね」
と返します。
そして、
「じゃあ、商のマスに0を書こう」
と声をかけます。
この流れが大切です。
子どもにとって、0は「何もない」というイメージになりがちです。
だから、
入らないなら書かない
になってしまいます。
でも、わり算の筆算では違います。
0回でも、商の場所には0を書く
これを、くり返し確認していきます。
小数点は、わられる数の小数点にそろえる
小数のわり算では、小数点の位置も大切です。
基本は、
商の小数点は、わられる数の小数点にそろえる
です。
ただ、この言葉だけでは、子どもには少しわかりにくいことがあります。
だから、家庭ではこう声をかけるとよいです。
「小数点は、上にまっすぐ上げよう」
「下の小数点と、上の小数点を同じ縦の線にそろえよう」
「小数点も、数字と同じように場所が大事だよ」
特にマス目ノートを使うと、小数点の位置をそろえやすくなります。
小数点が少しずれるだけで、答えは大きく変わります。
だから、小数点は「なんとなくここ」ではなく、
縦にそろえる
ことを意識させてください。

8.7÷2.3は「あまりの小数点」にも注意する
次に、あまりを出す問題も見てみましょう。
たとえば、
8.7÷2.3を、商は一の位まで求め、あまりも出す
という問題です。
まず、わる数の2.3を整数にするため、10倍します。
2.3 → 23
同じように、8.7も10倍します。
8.7 → 87
だから、
8.7÷2.3=87÷23
として考えます。
87の中に23は3回入ります。
23×3=69
87−69=18
ここで、商は3、あまりは18と見えます。
でも、ここでそのまま
あまり18
としてしまうと間違いです。
あまりの小数点は、もとのわられる数 8.7 の小数点の真下に打ちます。
だから、18ではなく、
1.8
になります。
つまり、
8.7÷2.3=3 あまり1.8
です。
ここは、子どもがとても間違えやすいところです。
ご家庭では、
「あまりは、もとの8.7の小数点の真下に点を打つんだよ」
と声をかけてあげると、わかりやすくなります。

わり算が苦手な子は「だいたい何回?」にも慣れていない
小数のわり算が苦手な子を見ていると、もう一つ気になることがあります。
それは、
だいたい何回入るか
の感覚が弱いことです。
たとえば、87÷23を計算するときに、
87の中に23が何回くらい入るか
がなかなか見えない子がいます。
この場合、いきなり正解を求めるより、まずは23の倍数を書き出してみるのもよい方法です。
23
46
69
92
ここまで書くと、
87の中には23が3回入る。
4回だと92になって大きすぎる。
と見えやすくなります。
パパ・ママは、こう声をかけてみてください。
「23を1回、2回、3回とかけてみよう」
「87をこえないのはどこまでかな?」
「4回だと大きすぎるね」
このように見ると、子どもはわり算を感覚でつかみやすくなります。
教室では、答えだけでなく「書く場所」まで確認します
教室で子どもたちを見ていると、小数のわり算で間違える子の多くは、答えだけを見ると原因がわかりにくいことがあります。
でも、筆算の途中を見ると、
小数点の位置がずれている
商の0を書いていない
数字がまっすぐそろっていない
あまりの小数点を戻していない
というように、間違いの原因が見えてきます。
だから教室では、答えだけでなく、
どこに商を書いたか
小数点をどこに置いたか
入らない位に0を書いたか
あまりの小数点をどう考えたか
を確認しています。
小数のわり算は、ただ計算する単元ではありません。
位を見ながら、正しい場所に書く単元
です。
ここを丁寧に見ることで、子どもの計算はかなり安定していきます。
家庭で使える声かけまとめ
小数のわり算をご家庭で見るときは、次の声かけがおすすめです。
「まずマス目にまっすぐ書こう」
「商を書くマスを先に作ろう」
「この四角には、0も含めて何か数字が入るよ」
「入らないなら、0回だから0を書くよ」
「小数点は、上にまっすぐ上げよう」
「今、どの位の商を考えている?」
「あまりの小数点は、どこに戻す?」
「最後に、かけ算で確かめてみよう」
パパ・ママが全部説明する必要はありません。
大切なのは、子どもが
どこを見ればよいか
どこに書けばよいか
に気づけるようにすることです。
避けたい声かけは「なんで0を書かないの?」
子どもが商の0を書き忘れると、つい、
「なんで0を書かないの?」
「前にも言ったでしょ」
「ちゃんと書きなさい」
と言いたくなることがあります。
もちろん、その気持ちはよくわかります。
でも、子どもはわざと0を書いていないわけではありません。
多くの場合、
そこに0を書く必要があることが見えていない
のです。
ですから、責めるよりも、
「このマス、まだ空いているね」
「ここには何が入るかな?」
「入らないなら、0回ってことだね」
と聞いてあげてください。
この方が、子どもは自分で気づきやすくなります。
家庭で使えるチェックリスト
お子さんの小数のわり算を見るときは、次のことを確認してみてください。
✅ マス目に数字をまっすぐそろえて書いている?
✅ 商を書くマスを先に作っている?
✅ 商が立たない位に0を書いている?
✅ 小数点を、わられる数の小数点にそろえている?
✅ わる数を整数にしたとき、わられる数も同じだけ動かしている?
✅ あまりの小数点を、もとの位置に合わせている?
✅ だいたい何回入るかを考えている?
✅ 最後にかけ算で確かめている?
全部できていなくても大丈夫です。
まずは、1問だけでいいので、
「商を書くマスを先に作ってみよう」
と声をかけてみてください。
それだけでも、子どもの筆算はかなり見やすくなります。
小数のわり算は「位を見える化する」と安定します
小5の小数のわり算は、ただ計算方法を覚えるだけでは安定しにくい単元です。
大切なのは、
数字をまっすぐそろえること
商を書く場所を先に見えるようにすること
入らない位にも0を書くこと
小数点の位置をそろえること
あまりの小数点を戻すこと
です。
そのために、ご家庭ではぜひ、
マス目を使う
商のマスを先に作る
空いているマスには何が入るかを考える
この3つを意識してみてください。
合言葉は、
商のマスを先に作る。
入らないときは、0を書く。
小数点は、まっすぐそろえる。
です。
私は、子どもたちがただ答えを出すだけでなく、
どこに何を書くのかを理解しながら計算できる力
を大切にしています。
小数のわり算を、ただの手順で終わらせず、
位を見ながら考える練習
にしていきましょう。

