時代の流れを「理由」でつなぐ
ゆうと 👦:
「『幕末』って、
坂本龍馬とか西郷隆盛とかキャラが多すぎて、
誰が何をしたのかゴチャゴチャになるんだよ。」
あかり 👩:
「幕末は入試でも超頻出エリアだね!
登場人物は多いけど、実はストーリーは一本道だよ。
『外国の圧力にビビった幕府が信用を失い、新しいリーダーたちが幕府を倒す』。
この流れさえ掴めば、暗記量は半分以下になるよ!」
ゆうと 👦:
「マジか! 流れさえわかれば勝てるってことだな。頼む、教えてくれ!」
あかり 👩:
「OK! 世界の動きとセットで見ると『なぜそうなったか』が見えてくるよ。
まずは260年の平和を壊した『黒船』の正体からいってみよう!」
1. 世界の常識が変わっていた! 産業革命とアジア侵略
なぜ急にアメリカやヨーロッパが日本に来るようになったのか。そこには「世界史の大きな変化」が関係しています。
産業革命で欧米が「最強」に
あかり 👩:
「まず、当時の世界状況を押さえよう。18世紀後半からイギリスで『産業革命』が始まったのは覚えてる?」
ゆうと 👦:
「機械が発明されて、工場でモノがいっぱい作れるようになったやつだろ?」
あかり 👩:
「そう! 蒸気機関の実用化で、欧米諸国は圧倒的な軍事力(軍艦・大砲)を手に入れたの。
彼らは資源や市場を求めて、アジアを次々と植民地にしていった。
お隣の大国・中国(清)も、イギリスとのアヘン戦争(1840年)でボコボコにされてしまったの。」
ゆうと 👦:
「なるほど。日本にもその魔の手が伸びてきたのが『幕末』ってわけか。」
2. ペリー来航と「不平等条約」の衝撃
脅された幕府と開国
あかり 👩:
「1853年、浦賀(神奈川)にアメリカのペリーが来航。
『開国シテクダサーイ(大砲チラッ)』と迫られた幕府は、翌年『日米和親条約』を結んで開国したわ。」
ゆうと 👦:
「1853年か。有名な語呂合わせがあるよな。」
あかり 👩:
「そうそう! 『イヤ(18)でご(5)ざ(3)んすペリーさん』だね。
嫌がってるのに無理やり来ちゃったイメージで覚えよう!」
最悪な「不平等条約」
あかり 👩:
「問題はその後。1858年、大老の井伊直弼(いいなおすけ)が、朝廷の許可なく『日米修好通商条約』を結んだんだけど…これが日本にとって最悪な不平等条約だったの。」
ゆうと 👦:
「ここ、よくテストに出るよな。『何が不平等だったか』がいまいち分からん。」
あかり 👩:
「記述問題で書けるように、この2点は絶対に覚えて!」
(重要ポイント枠)
📝 入試要点:条約の不平等な内容
① 領事裁判権(治外法権)を認める
解説: 外国人が日本で犯罪を犯しても、日本の法律で裁けない(外国の領事が裁く)。
影響: 日本人が被害に遭っても、犯人がまともに処罰されない!
② 関税自主権がない
解説: 輸入品にかける税(関税)を日本が自由に決められない。
影響: 安い外国製品が大量に入ってきて、日本の産業が大打撃を受けた!
ゆうと 👦:
「うわっ、完全に日本が見下されてるじゃん!
こんなの結んだら、そりゃ国民は怒るよな。」
3. 幕府の終わりと「倒幕」への道
尊王攘夷から倒幕へ
あかり 👩:
「不平等条約のせいで生活が苦しくなった人々や武士は激怒。
『尊王攘夷(そんのうじょうい)』(天皇を尊び、外国を追い払え!)という運動が激化するわ。」
ゆうと 👦:
「井伊直弼が暗殺された『桜田門外の変』もこの頃だね。」
あかり 👩:
「そう。でも、外国を追い払おうと戦争した薩摩藩(鹿児島)と長州藩(山口)は、逆に返り討ちに遭って気づくの。
『あ、今のままじゃ勝てない。まずはダメな幕府を倒して、新しい強い国を作らなきゃ(倒幕)』って。」
薩長同盟と大政奉還
あかり 👩:
「でも、薩摩と長州はめちゃくちゃ仲が悪かった。
そこで仲立ちをしたのが、土佐藩の坂本龍馬たち。
1866年、ついに『薩長同盟』が結ばれたの!」
ゆうと 👦:
「最強の2チームが手を組んだわけだ。幕府、絶体絶命じゃん。」
あかり 👩:
「それを悟った15代将軍・徳川慶喜(よしのぶ)は、武力で倒される前に先手を打った。
1867年、政権を朝廷にお返ししたの。これが『大政奉還(たいせいほうかん)』。」
ゆうと 👦:
「1867年か…年号覚えるの苦手なんだよなぁ。」
あかり 👩:
「ここ超重要だから語呂合わせで覚えちゃおう!
『一夜(18)むな(67)しい大政奉還』。
戦わずにあっさり政権を返しちゃって『むなしい』ってイメージね!」
ゆうと 👦:
「なるほど、『むなしい(67)』か! それなら一発で覚えられるわ。」
あかり 👩:
「こうして、鎌倉時代から約700年続いた『武士の政治』は終わりを告げたんだよ。」
4. よくある疑問 Q&Aコーナー
教科書には詳しく書いていないけど、みんなが気になる「?」をあかりが解決します!
- Q1. なんでアメリカ(ペリー)は、わざわざ遠い日本に来たの?
-
「アメリカって太平洋の向こう側だろ?
わざわざ日本まで来て『開国しろ!』って、何がしたかったんだ? 日本の寿司でも食べたかったのかな?」あかり 👩:
「あはは! 実はね、アメリカの本当の狙いは『中国』だったの。」ゆうと 👦:
「えっ、日本じゃないの?」あかり 👩:
「当時、中国と貿易をするのが大ブームだったんだけど、アメリカからだと遠すぎるでしょ?
だから、途中の休憩所が欲しかったの。」- 燃料(石炭)の補給
- 水や食料の確保
- 捕鯨船(クジラを捕る船)の避難所
あかり 👩:
「『日本、ちょうどいい場所にあるじゃん! 港を開けさせようぜ!』っていうのが本音だったんだよ。」 - Q2. 薩摩と長州は、なんでそんなに仲が悪かったの?
-
ゆうと 👦:
「坂本龍馬が仲直りさせるまで『犬猿の仲』だったって聞くけど、何があったの?」あかり 👩:
「一言で言うと、『過去に殺し合いをしたから』なんだ。」ゆうと 👦:
「えっ、ガチじゃん…。」あかり 👩:
「京都で長州藩が暴れたとき(禁門の変)、幕府側のリーダーとして長州を
ボコボコにしたのが薩摩藩だったの。
長州からすれば、『薩摩のせいで仲間が殺された! 薩摩の草履(ぞうり)ですら憎い!』って
レベルで恨んでたんだよ。」あかり 👩:
「でも、『幕府を倒すには、薩摩の軍事力と長州の行動力が合体するしかない』って
龍馬に説得されて、涙を飲んで手を組んだの。だから薩長同盟は奇跡と言われているんだよ。」 - Q3. 徳川慶喜は、なんで戦わずに政権を返したの?
-
ゆうと 👦:
「将軍なら、最後までプライドを持って戦えばよかったのに。ビビって逃げただけ?」あかり 👩:
「ううん、実は『超頭いい作戦』だったのよ。」ゆうと 👦:
「どういうこと?」あかり 👩:
「慶喜はこう考えたの。
『戦争したら負けるかもしれない。でも、自分から政権を返せば、
新しい政府の中でも徳川家は大事なポジションについてもらえるはずだ』って。」ゆうと 👦:
「なるほど! 『負けるよりは、新チームの副キャプテン狙い』みたいな?」あかり 👩:
「そうそう!
でも結局、薩摩や長州に『徳川は出ていけ!』って排除されちゃって、
そのあと戦争(戊辰戦争)になっちゃうんだけどね…。」
5. 「ここだけは絶対おさえろ!」
【外圧】産業革命後の欧米列強が接近 → ペリー来航(イヤでござんす1853)。
【不満】井伊直弼が不平等条約(領事裁判権・関税自主権の欠如)を結ぶ。
【転換】攘夷運動の失敗から、薩長同盟(仲介:坂本龍馬)による倒幕へ。
【結末】徳川慶喜が大政奉還を行い、江戸幕府滅亡(一夜むなしい1867)。
6. 入試実戦!確認テスト(全10問)
高校入試の過去問レベルの問題です。
用語だけでなく、「なぜ?」という背景も含めて解説を読んでね。
基礎・用語チェック
Q1. 19世紀半ば、イギリスなどで機械による大量生産を可能にした技術革新は?
答え:産業革命
- 解説: これにより欧米諸国は圧倒的な経済力と軍事力を持ち、アジアを植民地化しようと進出してきました。
Q2. 1853年、浦賀に来航して開国を迫ったアメリカ人は?
答え:ペリー
- 解説: アメリカは、中国へ行くための中継地点や、捕鯨船の補給地として日本の港を欲しがっていました。
Q3. 井伊直弼が朝廷の許可なく結んだ、貿易開始のための条約は?
答え:日米修好通商条約
- 解説: 1858年締結。アメリカ・オランダ・ロシア・イギリス・フランスの5カ国と結びました。
記述・理解度チェック(重要!)
Q4. 不平等条約の内容で、外国人が日本で罪を犯しても日本の法律で裁けない権利を何という?
答え:領事裁判権(治外法権)
- 解説: 「日本は文明国ではない」とみなされ、この権利を認めさせられました。条約改正の大きな課題となります。
Q5. 不平等条約の内容で、日本が持てなかった権利は?
答え:関税自主権
- 解説: これがないと、安い外国製品に高い税をかけて国内産業を守ることができません。
Q6. 幕末に高まった、「天皇を尊び、外国を追い払え」という思想・運動は?
答え:尊王攘夷(運動)
- 解説: 当初は過激な排斥運動でしたが、薩摩・長州などはやがて「開国して国力をつけ、幕府を倒す」方向へ転換しました。
Q7. 井伊直弼が反対派を厳しく処罰した事件は?(その後暗殺された)
答え:安政の大獄
- 解説: 吉田松陰らが処刑されました。この反発で、井伊直弼は「桜田門外の変」で暗殺されます。
Q8. 坂本龍馬らの仲立ちで結ばれた、薩摩藩と長州藩の同盟は?
答え:薩長同盟
- 解説: 1866年成立。倒幕を目指す最強の軍事同盟となり、幕府を追い詰めました。
Q9. 15代将軍・徳川慶喜が政権を朝廷に返した出来事は?
答え:大政奉還
- 解説: これにより江戸幕府が滅亡。平和的な政権交代を目指しましたが、このあと結局戦争(戊辰戦争)が起きます。
Q10. 大政奉還は西暦何年の出来事?
答え:1867年
- 解説: 年号並べ替え問題で頻出。「一夜(18)むな(67)しい大政奉還」です!
7. エンディング:幕府は倒れた、でも…?
ゆうと 👦:
「なるほどね!
『外国怖い!』→『幕府頼りない!』→『倒しちゃえ!』っていう流れだったのか。これなら分かるわ!」
あかり 👩:
「よかった! でもゆうと君、安心してはいられないよ。
幕府はなくなったけど、『新しいリーダーは誰?』『どんな国を作るの?』って揉めると思わない?」
ゆうと 👦:
「あ、確かに。薩摩とか長州とか、旧幕府の人たちとか…喧嘩になりそう。」
あかり 👩:
「ご名答。次回は、日本を二分する最大の内戦(戊辰戦争)と、チョンマゲを切って近代国家へ生まれ変わる『明治維新』のお話だよ!」
ゆうと 👦:
「げげっ、まだ戦うのかよ! でも続きが気になるな…。」
「次回:日本最大の内戦・戊辰戦争と明治維新へ進む ▶」

