〜ゆうととあかりの、気象マスターへの道〜
見えない力を「理由」で理解する
気圧と天気の変化
なぜ低気圧だと雨が降る?
空気の重さと雲のしくみ
「低気圧が近づいてるから、頭が痛い〜」
天気予報でよく聞く「低気圧」。
なんとなく「天気が悪くなるやつ」と覚えていませんか?
でも、なぜ「気圧が低い」と雨が降るのでしょう?
実は、空気にはとんでもない「重さ」があり、私たちは普段、その重さに押しつぶされているのです。
今回は、見えない空気の力を暴き、台風で海面が上がる「高潮」の謎まで解き明かします!
登場人物
👦 ゆうと:「空気なんてスカスカでしょ? 重さなんてあるの?」と思っている。雨の日はテンションが低い。
👧 あかり:「私たちは空気の海の底に住んでいる」と知っている。ポテチの袋が山でパンパンになる理由も説明できる。
【第1部】 ストーリー解説|気圧の正体と「ポテチが膨らむ」理由
空気の正体は「重たい布団」?
👦 ゆうと
「はぁ……。明日は雨かぁ。
天気予報で『低気圧が接近中』って言ってたけど、そもそも気圧(きあつ)って何?
空気が僕らを押してるってこと?」
👧 あかり
「そうだよ。
ゆうと君、『空気は軽い』って思ってない?」
👦 ゆうと
「だって、手でつかめないし、重さなんて感じないじゃん。」
👧 あかり
「じゃあ、想像してみて。
ゆうと君が寝ている上に、羽毛布団を100枚重ねたらどうなる?」
👦 ゆうと
「うわ、重そう!
一番下にいる僕は、ぺちゃんこに押しつぶされるね。」
👧 あかり
「それが『気圧(大気圧)』の正体だよ。
地球の周りには空気がたくさんあって、私たちはその『一番底』に住んでるの。
頭の上には、宇宙まで続く空気が乗っかってるんだよ。」
- 気圧 = 空気の重さによる圧力
- 地上が一番、空気の重み(プレッシャー)がかかっている。
山に登るとポテチが膨らむ理由
👦 ゆうと
「なるほど。僕らは空気の布団の下敷きになってるのか。
……あ! だから高い山に登ると気圧が下がるの?」
👧 あかり
「その通り!
山の上に登るということは、『布団の枚数が減る』ってことだよね?
上乗せされている空気が減るから、気圧は低くなるの。」
【図:地上にいる人(上に空気がどっさり)と、山頂にいる人(上の空気が少ない)の比較イラスト】
👧 あかり
「山頂でポテチの袋がパンパンに膨らむのを見たことない?
あれは、袋を押さえつける外の力(気圧)が弱くなったから、袋の中の空気が『やったー!』って広がっちゃうからなんだよ。」
なぜ「低気圧」だと雨が降るの?
「低気圧」とは、周りよりも空気の重さが小さい場所のこと。
👦 ゆうと
「気圧の意味は分かったけどさ。
なんで『気圧が低い(空気が軽い)』と、天気が悪くなるの?
軽いならフワフワしてて良さそうじゃん。」
👧 あかり
「いいところに気づいたね!
まさにその『軽くてフワフワ』が雨の原因なの。」
- 周りより気圧が低い場所(低気圧)がある。
- そこは空気が軽いから、上へ上へと昇っていく(上昇気流)。
- 上空に行くと……どうなるんだっけ?
👦 ゆうと
「あ、前回やった!
上空は寒いから、空気が冷やされる!」
👧 あかり
「正解!
空気が冷やされると、前回やった*箱が縮む(飽和水蒸気量が小さくなる)』現象が起きるよね?
そうすると、あふれた水蒸気が……?」
👦 ゆうと
「水滴(雲)になる!!」
👧 あかり
「完璧! だから低気圧は天気が悪くなるんだよ。」
- 低気圧 → 空気が軽い → 上昇気流 → 冷える → 雲ができる(雨)
- 高気圧 → 空気が重い → 下降気流 → 雲が消える(晴れ)
台風で海が持ち上がる!?(高潮)
👧 あかり
「最後に、台風の話をしようか。
台風は、ものすごく強い『低気圧』のお化けだよね。」
👦 ゆうと
「うん。風もすごいし。」
👧 あかり
「台風が来ると、海の水面が盛り上がって陸に押し寄せる『高潮(たかしお)』が起きるんだけど、なんでか分かる?」
👦 ゆうと
「風で波がバシャーンってなるから?」
👧 あかり
「それもあるけど、もう一つ大きな理由があるの。
『ストロー』と同じ原理だよ。」
【図:ストローでジュースを吸うイラストと、低気圧が海面を吸い上げるイラスト】
👧 あかり
「ストローで吸うと、中の気圧が低くなるから、ジュースが上がってくるでしょ?
台風の中心は気圧がすごく低いから、海面を『ズズズッ』と吸い上げちゃうの。」
- 吸い上げ効果: 気圧が低いので、海面が吸い上げられる。
- 吹き寄せ効果: 強風が海水を岸に押しやる。
👦 ゆうと
「うわっ、空気の力って怖いな!
海面を持ち上げるなんて、見えないのになんてパワーだ……。」
👉 強風だけでは説明できないのが「高潮」の特徴です。
👧 あかり
「見えない空気の力が、天気も海も動かしているんだね。」
【第2部】テストに出る鉄則|高気圧・低気圧の風向きと高潮
テストや入試で出るポイントはここです。
特に「なぜ雲ができるか?」の流れは記述問題の定番です!
1. 気圧と高度の関係
- 地上(低い場所): 上に乗っている空気が多い = 気圧が高い
- 山頂(高い場所): 上に乗っている空気が少ない = 気圧が低い
- 単位は hPa(ヘクトパスカル) を使います。
- 1気圧 = 約1013hPa
2. 天気と気圧の関係(超重要!)
この流れを丸暗記ではなく、理屈で言えるようにしましょう。
- 低気圧(天気が悪い)
- 中心に向かって反時計周りに風が吹き込む → 空気が行き場をなくして上昇する(上昇気流) → 上空で冷やされる → 水滴になって雲ができる。
- 高気圧(天気が良い)
- 上から空気が降りてくる(下降気流) → 空気が圧縮されて温度が上がる → 雲が消える。→中心から時計回りに風が吹き出す。
3. 高潮(たかしお)の原因
台風などの強い低気圧が来た時に発生します。
- 吸い上げ効果: 気圧が低いので海面が持ち上がる。(1hPa下がると約1cm上がる)
- 吹き寄せ効果: 強い風で海水が岸に吹き寄せられる。
【第3部】よくある質問|山で沸点が下がる理由・耳が痛くなる理由
- Q1. 耳がキーンとなるのはなぜ?
-
A. 耳の外と中で「気圧の差」ができるからです。
エレベーターや飛行機で急に高いところに行くと、外の気圧は下がりますが、
耳の中(鼓膜の内側)は地上の気圧のままです。
内側から「パン!」と押される状態になるので、痛くなったり聞こえにくくなったりします。
つばを飲むと治るのは、耳の中の空気を逃がして調整しているからです。 - Q2. なぜ山頂でお湯は100℃より低い温度で沸騰するの?
-
A. 気圧が低いと、水が飛び出しやすくなるからです。
沸騰とは、水分子が空気中に飛び出すこと。
地上では空気(気圧)が「出ちゃダメ!」と押さえつけていますが、
山頂では押さえつける力が弱いので、
100℃になる前(例えば90℃くらい)でも元気よく飛び出して沸騰しちゃいます。
だから山でカップラーメンを作ると、ちょっと芯が残ったりします。
【第4部】 確認問題
知識が定着しているかチェックしよう!
Q1. 次の( )にあてはまる言葉を選ぼう。
標高が高くなると、その場所の上にある空気の量が( ① )なるため、気圧は( ② )なる。
選択肢:多く・少なく・高く・低く
👉 答えを見る
答え:①少なく ②低く
解説:上の布団が減るイメージだよ!
Q2. 低気圧の中心で発生している気流はどっち?
A:上昇気流(空気が昇る)
B:下降気流(空気が降りる)
👉 答えを見る
答え:A(上昇気流)
解説:軽いからフワフワ昇っていくよ。昇ると冷えて雲ができる!
Q3. 台風の中心付近で海面が盛り上がる現象を何という?
👉 答えを見る
答え:高潮(たかしお)
解説:低気圧が海面を「ストロー」のように吸い上げるんだ。
エンディング|ゆうととあかりから受験生へ
👦 ゆうと
「低気圧って、ただの“イヤな天気の合図”だと思ってたけどさ、
空気が上に逃げて、雲を量産してる現場だと思うと、ちょっと面白いな。」
👧 あかり
「でしょ?
天気図は、空気が『どこで昇って、どこで降りてるか』の地図なんだよ。」
👦 ゆうと
「よし、次に雨が降ったら文句言う前に、
『あ、ここで上昇気流が働いてるな』ってドヤ顔で言うわ。」
👧 あかり
「それ言ったら、たぶん友だちに引かれるから気をつけてね。」
👦👧
「でも、理解できたあなたは一歩リード!
次も一緒にレベルアップしよう!」

