歴史の流れを「理由」でつなぐ 明治維新
― なぜ日本は近代国家になれたのか? ―
⚠️ ちょっと待って!
「大政奉還ってなんだっけ?」という人は、先に前回の記事をチェック!
👉 【前編】幕末の動乱(ペリー~大政奉還)を読む
ゆうと 👦:
「前回、徳川慶喜が『大政奉還』をして江戸幕府が終わったじゃん?
これで日本は平和になったの?」
あかり 👩:
「ううん、実はここからが本当の試練だったの。
幕府がなくなって、『じゃあ誰がリーダーになるの?』って揉めるのは歴史の常識。
結局、日本中で戦争が起きちゃったんだよ。」
ゆうと 👦:
「えーっ! やっぱり話し合いじゃ終わらなかったか…。」
あかり 👩:
「でも、この混乱を乗り越えて、日本はチョンマゲを切り落とし、
欧米に負けない『近代国家』へと超スピードで進化していくの。
今日は、日本が生まれ変わる『明治維新』のドラマを見ていこう!」
1. 日本最大の内戦と新しい国づくり
幕府が倒れた後、すぐに新しい政府ができたわけではありません。「旧幕府軍」と「新政府軍」の最後の戦いがありました。
戊辰戦争と五箇条の御誓文
あかり 👩:
「1868年、京都の鳥羽・伏見で、『旧幕府軍(徳川側)』vs『新政府軍(薩摩・長州側)』の戦争が始まったの。
これを戊辰戦争(ぼしんせんそう)というよ。」
ゆうと 👦:
「どっちが勝ったの?」
あかり 👩:
「新政府軍が最新の兵器を活用して優位に進め、各地で勝利を重ねたわ。
西郷隆盛と勝海舟の話し合いで江戸城は戦わずに明け渡され(無血開城)、
最後は北海道の五稜郭(ごりょうかく)で旧幕府軍が降伏して終わったわ。」
あかり 👩:
「この戦争のさなか、新しい天皇(明治天皇)が
『これからの日本はこうするぞ!』っていう方針を発表したの。
それが『五箇条の御誓文(ごかじょうのごせいもん)』。」
ゆうと 👦:
「どんな内容?」
あかり 👩:
「『会議を開いてみんなで決めよう』とか『外国の知識を学ぼう』とか。
今までみたいな『将軍の独裁』はやめて、世界に通用する国を作るぞ!って宣言したんだよ。」
2. 富国強兵へ! 国の土台づくり
戦争に勝った明治政府の目標はただ一つ。『欧米の植民地にされないために、強い国を作る(富国強兵)』ことです。
そのために、国の仕組みを根本から変えました。
廃藩置県と四民平等
あかり 👩:
「まず、バラバラだった『藩』をなくして、政府が直接コントロールできるようにしたの。
これが1871年の『廃藩置県(はいはんちけん)』。藩を県に変えて、東京から知事を派遣したんだよ。」
ゆうと 👦:
「殿様がいなくなっちゃったんだ。」
あかり 👩:
「そう。さらに『四民平等(しみんびょうどう)』で、士農工商という身分も廃止。
国民みんなが平等になった反面、武士は特権(給料や刀)を奪われちゃったの。
これが後の『武士の反乱』の大きな火種になるんだよ。」
稼げる国へ! 殖産興業
あかり 👩:
「強い国を作るには、お金(産業)も必要だよね。
そこで政府は『殖産興業(しょくさんこうぎょう)』といって、近代的な工場や鉄道をどんどん作ったの。」
ゆうと 👦:
「世界遺産になった工場とか?」
あかり 👩:
「そう! 群馬県の富岡製糸場(とみおかせいしじょう)が超有名。
フランスの機械を入れて、輸出品の中心だった『生糸(きいと)』を大量生産したんだよ。」
絶対暗記!「明治の三大改革」
あかり 👩:
「ここからが今日一番の山場!
さらに国を強くするために行われた3つの大改革。これは絶対暗記ね!」
📝 入試要点:明治の三大改革
① 学制(がくせい)
内容:6歳以上の男女すべてに小学校教育を受けさせる。
目的:国民全員を賢くして、国のレベルを上げるため。
② 徴兵令(ちょうへいれい)
内容:満20歳になった男子に兵役を義務づける。
目的:武士だけでなく、国民全員で戦う近代的な軍隊を作るため。
③ 地租改正(ちそかいせい)
内容:土地の所有者に地券を発行し、地価の3%を現金で納めさせる。
目的:お米(収穫量)じゃなく現金にすることで、政府の収入を安定させるため。
💡 テストでよく習われる!
Q. 地租改正の目的を説明しなさい。(30字程度)
模範解答:税を米ではなく現金で安定的に集め、政府の財源を確保するため。
3. 武士の反乱から「言論」の戦いへ
最後の内戦「西南戦争」
あかり 👩:
「さっき、四民平等で武士が特権を失ったって話をしたよね?
急激な改革に、一番怒ったのは誰だと思う?」
ゆうと 👦:
「仕事も刀も奪われた武士たちか!」
あかり 👩:
「正解! 『俺たちのプライドを返せ!』って各地で反乱が起きたの。
最後は、あの西郷隆盛をリーダーにして、鹿児島で西南戦争(1877年)が起きたわ。」
ゆうと 👦:
「西郷どん、新政府を作った人なのに戦うことになったのか…。」
あかり 👩:
「結果は、徴兵令で作られた政府軍の勝利。
これで『もう武力で政府には勝てない』って証明されて、武士の時代は完全に終わったの。」
自由民権運動と大日本帝国憲法
あかり 👩:
「武力で勝てないなら、口(言葉)で戦うしかない!
板垣退助たちが『国民にも政治に参加させろ! 国会を開け!』って運動を始めたの。
これを『自由民権運動』というよ。」
💡 テストでよく習われる!
Q. 自由民権運動が起きた理由は?(35字程度)
模範解答:政府の急な改革への不満もあり、国民が政治参加と国会開設を求めたため。
あかり 👩:
「このパワーに押されて、政府もついに動いたわ。
伊藤博文がドイツ(プロイセン)の憲法を参考にして草案を作り、
1889年、『大日本帝国憲法』が発布されたの!」
ゆうと 👦:
「おお! ついに日本も憲法がある国になったんだ!」
あかり 👩:
「翌年には選挙が行われて、帝国議会(国会)も開かれたわ。
これで日本は、アジアでもいち早く、憲法と議会を持つ『立憲国家』の形を整えたんだよ。」
4. よくある疑問 Q&Aコーナー
教科書だとサラッと流されるけど、実は重要なポイントを解説!
- Q1. なんで「地租改正」で、お米じゃなく現金にしたの?
-
ゆうと 👦:
「江戸時代みたいに、お米で税金を払うままじゃダメだったの?」あかり 👩:
「お米だと困ることがあるの。それは『天候』と『値段』。」- 不作の年は税収が減る。
- 米の値段が下がると税収が減る。
あかり 👩:
「政府としては、毎年決まった金額が入ってこないと、学校や軍隊を作る予算が立てられないでしょ?
だから、豊作でも不作でも変わらない『土地の値段の3%(現金)』にしたんだよ。」 - Q2. 不平等条約はどうなったの?
-
ゆうと 👦:
「幕末に結ばされた『領事裁判権』とか『関税自主権がない』やつ、そのままだよね?」あかり 👩:
「いいところに気づいたね! 明治政府の悲願は、この条約の改正交渉を成功させることだったの。
でも、ただ『直して』って頼んでも無視されるだけ。」ゆうと 👦:
「じゃあどうしたの?」あかり 👩:
「近代的な法制度(憲法や刑法など)を整えて、『日本はもう野蛮な国じゃない。
欧米と同じルールで裁判ができる国だ』と認めさせたの。」- 陸奥宗光:領事裁判権の撤廃に成功(日清戦争の直前)
- 小村寿太郎:関税自主権の回復に成功(日露戦争の後)
あかり 👩:
「ここまで来てやっと、日本は欧米と対等になれたんだよ。」
5. 先生から「ここだけは絶対おさえろ!」まとめ
【内戦】戊辰戦争で新政府軍が勝利し、五箇条の御誓文で新しい国の方針発表。
【土台】廃藩置県で中央集権化。四民平等で身分を廃止。
【富国強兵】学制・徴兵令・地租改正(三大改革)と殖産興業で国力を上げる。
【政治】**武士の反乱(西南戦争)→ 言論の戦い(自由民権運動)→ 大日本帝国憲法の完成。
6. 入試実戦!確認テスト(全10問)
高校入試でよく出る用語を厳選! 全問正解できるかな?
基礎・用語チェック
Q1. 1868年に始まった、旧幕府軍と新政府軍との一連の戦いを何という?
答え:戊辰戦争
- 解説: 京都の鳥羽・伏見の戦いから始まり、北海道の五稜郭の戦いで終わりました。
Q2. 明治天皇が神に誓う形で発表した、新政府の基本方針は?
答え:五箇条の御誓文
- 解説: 「広ク会議ヲ興シ…」という書き出しが有名。世論を大事にすることを宣言しました。
Q3. 1871年、藩を廃止して県を置き、中央から役人を派遣した改革は?
答え:廃藩置県
- 解説: これにより、政府が全国を直接支配する体制(中央集権)が整いました。
Q4. 群馬県に作られた、官営の模範工場の名前は?
答え:富岡製糸場
- 解説: 殖産興業の代表例。フランスの技術を取り入れ、生糸の輸出を増やしました。
三大改革・政治チェック(重要!)
Q5. 満20歳になった男子に兵役を義務づけた法令は?
答え:徴兵令
- 解説: これにより、武士だけでなく国民みんなで国を守る軍隊が作られました。
Q6. 地租改正で、土地の所有者に発行された証明書は?
答え:地券
- 解説: 地券を持っている人が、地価の3%を現金で納めました。
Q7. 西郷隆盛を中心とした士族による、日本最後の内戦は?
答え:西南戦争
- 解説: 1877年発生。これに政府軍が勝利したことで、言論による戦い(自由民権運動)へとシフトしました。
Q8. 国会の開設を求めて、板垣退助らが中心となって進めた運動は?
答え:自由民権運動
- 解説: 板垣退助は土佐藩(高知県)出身。「自由党」を作ったことでも有名です。
Q9. 初代内閣総理大臣となり、大日本帝国憲法を作成した人物は?
答え:伊藤博文
- 解説: ドイツ(プロイセン)の憲法を参考にしました。天皇の権限が強いのが特徴です。
Q10. 領事裁判権の撤廃に成功した外務大臣は?
答え:陸奥宗光
- 解説: 「陸奥(むつ)=裁判」と覚えよう。関税自主権の回復は小村寿太郎です。
7. エンディング:そして世界へ…
ゆうと 👦:
「すごいスピード感だな明治時代!
チョンマゲ結ってた人が、数十年後にはスーツ着て憲法作ってるんだもん。」
あかり 👩:
「本当だよね。
先人たちが必死に頑張ったおかげで、日本は植民地にならずに済んだんだよ。」
ゆうと 👦:
「でもさ、国が強くなったってことは…もしかして外国と戦ったりするの?」
あかり 👩:
「鋭いね。
力をつけた日本は、大陸(中国・朝鮮)をめぐって、いよいよ世界との戦争に突入していくの。
次回は『日清戦争・日露戦争』。日本の歴史が大きく動くよ!」
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