「かわり方調べ」という単元、ご存じですか?
実は、小学校の教科書ではあまり重要視されていないこの単元、中学になると「関数」という名前に変わり、最重要単元になります。さらに、高校入試では「関数」は合否を分ける大切な単元になります。
大丈夫です!「かわり方調べ」をしっかり学べば、小学生でも高校入試レベルの問題を解ける力がつきます。 今回は、この単元を楽しく学ぶコツをお伝えします!
「かわり方調べ」のポイント ~対応表を作る力~
この単元の最大のポイントは、対応表を自分で作ることです。対応表を作ることで、次のようなメリットがあります。
- 物事の「変化」を整理して理解できる。
- 数字や変化の関係を見つけやすくなる。
- 中学で学ぶ「関数」の基礎が身につく。
具体例1: お金と残りの関係
問題:
500円で10円、20円、30円…の品物を買ったとき、品物の値段を□円、残りのお金を○円としたとき、□と○の関係を式で表しましょう。
ステップ1: 対応表を作る
品物の値段 (□円) | 10 | 20 | 30 | □ |
残りのお金 (○円) | 500 – 10 | 500 – 20 | 500 – 30 | 500 – □ |
答え: ○=500−□
この式を作るためには、対応表の下の段を490、480、470と計算しないで、答え出すための式500-10、500-20を書いておいた方が、□円と〇円の関係がわかりやすくなります。
具体例2: マッチ棒と正方形の関係
問題: 図のように正方形を並べていきます。正方形が13個のとき、マッチ棒は何本必要ですか?
ステップ1: 対応表を作る
ステップ2: 変化を観察する
正方形の数 | 1 | 2 | 3 | … | 13 |
マッチ棒の本数 | 4 | 7 | 10 | … | ? |
- 最初の正方形を作るのにマッチ棒は4本必要。 その後は正方形が1つ増えると、マッチ棒は3本ずつ増えます。
対応表で、正方形の数を13個まで作っていきましょう。
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
10 | 13 | 16 | 19 | 22 | 25 | 28 | 31 | 34 | 37 | 40 |
答え: 40本
計算で求めるには:
正方形の数 | 1 | 2 | 3 | … | 13 |
マッチ棒の本数 | 4 | 4+3 | 4+3+3 | … | ? |
- 最初の正方形を作るのにマッチ棒は4本必要。 その後は正方形が1つ増えると、マッチ棒は3本ずつ増えます。
- 対応表の下の段を、答えではなく、増え方の式で書きます。
正方形が2つの時は、1つの時から正方形が1つ増えているので、(最初の4本)+(3本が1回増えた)=4+3×1
正方形が3つの時は、1つの時から正方形が2つ増えているので、(最初の4本)+(3本が2回増えた)=4+3×2
正方形が4つの時は、1つの時から正方形が3つ増えているので、(最初の4本)+(3本が3回増えた)=4+3×3 - なるほどね。
正方形が13個の時は、1つの時から正方形が12個増えているので、(最初の4本)+(3本が12回増えた)=4+3×12
=4+36=40本 と計算で求められるようになります。
答え: 40本
「かわり方調べ」のポイント
変わり方のルールを発見することがこの単元の目標です。そのために、自分で絵を描いて、対応表を書く練習が効果的です。
挑戦問題: 高校入試レベルに挑戦!
問題: 図のように、マッチ棒を並べて正三角形を作ります。20個の正三角形を作ったとき、マッチ棒は何本使いましたか?
ステップ1: 対応表を作ろう
まず、正三角形の数が増えると、マッチ棒の本数がどう変化するかを整理するために、対応表を作ります。
正三角形の数 | 1 | 2 | 3 | 4 | … |
マッチ棒の本数 | 3 | 5 | 7 | 9 | … |
ステップ2: 規則性を見つける
変化を観察してみましょう。
- 正三角形が1つ増えると、マッチ棒は2本増える。
- 1つ目の正三角形を作るのに必要なマッチ棒は3本。
ステップ3: 対応表の続きを作る
少し大変ですが、正三角形の数が20個になるまで、対応表の続きを作っていきます。
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
11 | 13 | 15 | 17 | 19 | 21 | 23 | 25 | 27 | 29 | 31 | 33 | 35 | 37 | 39 | 41 |
答え: マッチ棒は41本使います。 小4でも高校入試の問題が解けてしまいます。
別解: 計算で求めてみましょう
最初が3本必要で、三角形が1つ増えるとマッチ棒は2本増えるから、
正三角形の数 | 1 | 2 | 3 | 4 | … |
マッチ棒の本数 | 3 | 3+2 | 3+2+2 | 3+2+2+2 | … |
そうすると、正三角形が20個のときは、最初の正三角形から、正三角形が19個増えているので、マッチ棒の数は、最初が3本で、正三角形が1つ増えると、2本増えるから、3+2×19で求められます。 3+2×19=3+38=41本
家庭で教えるポイント
- 対応表を丁寧に作る
- 上段に「正三角形の数」、下段に「マッチ棒の本数」を書き、1つずつ増やしながら規則性を観察しましょう。
- 規則性を見つけるサポートをする
- 「マッチ棒は1つ増えるごとに何本増えるかな?」と質問して、子どもに気づかせましょう。
さらに挑戦!応用問題
問題: 正方形をマッチ棒で並べるとき、5個の正方形を作るにはマッチ棒が何本必要ですか?
- ヒント: 正方形を並べるとき、隣り合う辺を共有する部分があることに注意して考えましょう!
最後に ~「かわり方調べ」を楽しもう!~
このような「かわり方調べ」の問題は、中学で学ぶ「関数」の基礎を作る大切な学習です。
対応表を作ることで、数字の増え方や規則性を視覚的に整理し、解き方が自然と見えてきます。
問題の答
正方形の数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
マッチ棒の本数 | 3 | 3+2 | 3+2+2 | 3+2+2+2 | 3+2+2+2+2=11 |
家庭でも、ぜひ対応表を一緒に作りながら楽しく取り組んでみてください!
😊「なんだ。簡単じゃん」と感じてもらえたらすごくうれしいです。わかりにくい問題があったら、教えてください。簡単に説明したり、わかりやすい他の方法で、もっと楽に理解が深まります。
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