合格おめでとう。幸町教室「V3達成!3年連続全員合格!」(2023、2024、2025)  鶴ヶ谷教室(2021年、2022年)合格率100%

算数教室 小6 分数のかけ算とわり算

このブログシリーズでは、小学生がつまずきやすい算数の単元をテーマに、ご家庭でも実践できる教え方のヒントや、考える力が育つ声かけの工夫を紹介しています。
どれもマックスの算数教室で実際に使っている考え方・説明の仕方ばかりですので、「家で教えるときにどうすればいいの?」という保護者の方にも安心して活用いただけます。

「計算のルールを覚える」だけでなく、「意味を理解して、使える力にしていく」ことが、この時期の算数ではとても大切です。
お子さんの「できた!」「わかった!」を引き出すヒントがきっと見つかります。

分数の計算は、最初に『約分』がコツ!

~ミスが減って、自信がつくおすすめの方法~

分数のかけ算・わり算に入ると、「なんだか難しそう…」と思ってしまうお子さんも少なくありません。
けれど、ちょっとしたコツを知っているだけで、ぐんと楽になって、ミスも減って、自信もついてくるんです!

今回はその中でも特におすすめしたい、最初に約分するという方法をご紹介します。

◆ まずは、いつもどおりにかけてみると…

たとえば、こんな問題があるとします。

\( \frac{4}{5} \times \frac{3}{8} \)

こうやって計算します。

\( \frac{4}{5} \times \frac{3}{8} \ = \frac{12}{40} \ = \frac{3}{10} \)

もちろん、これで正解です。
ただ、数字が大きくなってからの約分って、意外と手間なんですよね。

◆ 実は「最初に約分」した方がずっとラク!

最初に約分するするともっと簡単に解けます。

\( \frac{4}{5} \times \frac{3}{8} \ = \frac{1 \times 3}{5 \times 2}(4で約分) = \frac{3}{10} \)

✅ 4と8は、両方とも“4の段”に出てくる数
→ 約分できます!

かけ算して数字が大きくなってから約分するより、かけ算する前の小さな数字のときに約分した方が、早くて正確

数字が小さいうちに約分しておくと、計算がグッと楽に、しかも正確になります!

◆ 分数のかけ算の基本ルール

  • ① 分子×分子、分母×分母でかける
  • ② できるところで先に約分するのがおすすめ!
  • ③ 整数は分母が1の分数とみなす(例:3 = 3/1)
  • ④ 帯分数(例:1と1/2)は仮分数(例:3/2)に直してから
  • ⑤ 分数が3個以上でも、同じルールで順にかける

◆ 分数のわり算は「ひっくり返してかける」

分数のわり算では、「わる数の逆数(分子と分母を入れかえたもの)」をかけるというルールを使います。

たとえば:

\( 2 \div \frac{1}{4} \)

これは、「2の中に\( \frac{1}{4} \)が何個あるか?」という意味です。

1の中に1/4が4つあるので、2の中には1/4が8個あるので、

\( 2 \div \frac{1}{4} = 8 \)です。

つまり \( 2 \div \frac{1}{4} と 2 \times \frac{4}{1} = 8 \) は同じ答えになります。

このように、「÷分数」はひっくり返してかけ算(逆数をかけ算)すると答えが出せるんです。

◆ 分数のわり算のルール

  • ① わる数の逆数をかける(÷を×に、分子と分母を逆)
  • ② 約分は計算の途中でどんどんやる!
  • ③ 整数は1を分母にして分数にする
  • ④ 帯分数は仮分数にする

◆ いろいろな計算パターンにも慣れていこう

  • ・かけ算とわり算が混ざっていても、まずはわり算を逆数にしてからスタート!
  • ・小数が出てきたら、分数に直すと計算しやすくなることも
  • ・整数は 1/1 や 5/1 として扱える

実は、自分から分数にしてしまった方が楽なこともあります。
「分数って、便利な数なんだ!」という感覚を、ぜひ育てていきましょう。

◆ 練習してみよう! 分数の計算

【問題①】分母と分子を見て約分しよう!


計算:\( \frac{6}{9} \times \frac{3}{4} \)


✅ ステップ:

  • まず、約分できるところがないかをよく見ます。
    • 6と4 → 2で約分 → 3と2
    • 3と9 → 3で約分 → 1と3
  • 約分後の式 → \( \frac{3}{3} \times \frac{1}{2} \)
  • さらに、3と3 → 約分して 1と1
  • 約分後の式 → \( \frac{1}{1} \times \frac{1}{2} \)
  • 計算結果 → \( \frac{1}{2} \)

まとめ:

\( \frac{6}{9} \times \frac{3}{4} = \frac{6 \times 3}{9 \times 4} = \frac{3 \times 1}{3 \times 2} = \frac{1}{2} \)


答え: \( \frac{1}{2} \)

【問題②】分数のわり算は「逆数をかける」!


計算:\( \frac{5}{6} \div \frac{2}{9} \)


✅ ステップ:

  • わり算は、逆数をかけ算に変えます:
  • \( \frac{5}{6} \div \frac{2}{9} = \frac{5}{6} \times \frac{9}{2} \)
  • 次に、かけ算の前に約分をします:
    • 9と6 → 3で約分 → 3と2
  • 約分後の式 → \( \frac{5}{2} \times \frac{3}{2} \)
  • かけ算します → \( \frac{5 \times 3}{2 \times 2} = \frac{15}{4} \)

まとめ:

\( \frac{5}{6} \div \frac{2}{9} = \frac{5}{6} \times \frac{9}{2} = \frac{5 \times 3}{2 \times 2} = \frac{15}{4} \)


答え: \( \frac{15}{4} \)

【問題③】整数は、分母が1の分数にする


計算:\( 4 \times \frac{3}{7} \)


✅ ステップ:

  • 整数4は、分母が1の分数として考えます → \( \frac{4}{1} \)
  • 式を分数のかけ算の形にします → \( \frac{4}{1} \times \frac{3}{7} \)
  • 分母どうし・分子どうしをかけます → \( \frac{4 \times 3}{1 \times 7} = \frac{12}{7} \)

答え: \( \frac{12}{7} \)

【問題④】帯分数は仮分数にかえる


計算:\( \frac{7}{8} \div 1\frac{5}{16} \)


✅ ステップ:

  • 帯分数 \( 1\frac{5}{16} \) を仮分数に直します → \( \frac{21}{16} \)
  • わり算は「逆数をかける」に直します → \( \frac{7}{8} \div \frac{21}{16} = \frac{7}{8} \times \frac{16}{21} \)
  • 約分します:
    • 7と21 → 1と3
    • 16と8 → 2と1
  • 約分後の式 → \( \frac{1}{1} \times \frac{2}{3} \)
  • 計算結果 → \( \frac{2}{3} \)

まとめ:

\( \frac{7}{8} \div 1\frac{5}{16} = \frac{7}{8} \div \frac{21}{16} = \frac{7 \times 16}{8 \times 21} = \frac{1 \times 2}{1 \times 3} = \frac{2}{3} \)


答え: \( \frac{2}{3} \)

【問題⑤】分数が3つあるとき


計算:\( \frac{3}{4} \times \frac{2}{7} \times \frac{7}{12} \)


✅ ステップ:

  • 分数が3つあっても、左から順にかけていきます。
  • まず約分します:
    • 7と7 → 約分して 1と1
    • 3と12 → 約分して 1と4
    • 2と4(分母)→ 約分して 1と2
  • 約分後の式:\( \frac{1}{4} \times \frac{1}{1} \times \frac{1}{2} \)
  • 順にかけ算 → \( \frac{1 \times 1 \times 1}{4 \times 1 \times 2} = \frac{1}{8} \)

まとめ:

\( \frac{3}{4} \times \frac{2}{7} \times \frac{7}{12} = \frac{3 \times 2 \times 7}{4 \times 7 \times 12} = \frac{1}{8} \)


答え: \( \frac{1}{8} \)

【問題⑥】わり算とかけ算がまじるとき


計算:\( \frac{1}{9} \div \frac{5}{8} \times \frac{3}{4} \)


✅ ステップ:

  • わり算は逆数をかける形に変えます:
  • \( \frac{1}{9} \div \frac{5}{8} = \frac{1}{9} \times \frac{8}{5} \)
  • それを使って式全体を整理すると:
  • \( \frac{1}{9} \times \frac{8}{5} \times \frac{3}{4} \)
  • 次に、かける前に約分をします:
    • 8と4 → 約分して 2と1
    • 3と9 → 約分して 1と3
  • 約分後の式 → \( \frac{1}{3} \times \frac{2}{5} \times \frac{1}{1} \)
  • 順にかけ算 → \( \frac{1 \times 2 \times 1}{3 \times 5 \times 1} = \frac{2}{15} \)

まとめ:

\( \frac{1}{9} \div \frac{5}{8} \times \frac{3}{4} = \frac{1}{9} \times \frac{8}{5} \times \frac{3}{4} = \frac{1 \times 8 \times 3}{9 \times 5 \times 4} = \frac{2}{15} \)


答え: \( \frac{2}{15} \)

【問題⑦】小数は分数に変える


計算:\( 0.15 \times \frac{5}{9} \)


✅ ステップ:

  • まず、小数を分数に直します:
  • \( 0.15 = \frac{15}{100} \)
  • 15と100を5で約分 → \( \frac{3}{20} \)
  • 次に、かけ算の式にします → \( \frac{3}{20} \times \frac{5}{9} \)
  • 掛け算の前に約分をします:
    • 5と20 → 約分して 1と4
    • 3と9 → 約分して 1と3
  • 約分後の式 → \( \frac{1}{4} \times \frac{1}{3} \)
  • かけ算すると → \( \frac{1}{12} \)

まとめ:

\( 0.15 \times \frac{5}{9} = \frac{3}{20} \times \frac{5}{9} = \frac{3 \times 5}{20 \times 9} = \frac{1}{12} \)


答え: \( \frac{1}{12} \)

【問題⑧】整数も分数にしてから計算すると楽!


計算:\( 14 \div 16 \times 18 \div 21 \)


✅ ステップ:

  • 整数もすべて「分母が1の分数」として書き直します:
  • \( 14 = \frac{14}{1},\ 16 = \frac{16}{1},\ 18 = \frac{18}{1},\ 21 = \frac{21}{1} \)
  • わり算は「逆数をかける」に直します:
  • まとめて式にすると → \( \frac{14}{1} \times \frac{1}{16} \times \frac{18}{1} \times \frac{1}{21} \)
  • 次に、かけ算の前に約分します:
    • 14と21 → 7で約分 → 2と3
    • 18と16 → 2で約分 → 9と8
  • 約分後の式 → \( \frac{2}{1} \times \frac{1}{8} \times \frac{9}{1} \times \frac{1}{3} \)
  • 順にかけ算 → \( \frac{2 \times 1 \times 9 \times 1}{1 \times 8 \times 1 \times 3} = \frac{18}{24} \)
  • 最後に6で約分 → \( \frac{3}{4} \)

まとめ:

\( 14 \div 16 \times 18 \div 21 = \frac{14}{1} \div \frac{16}{1} \times \frac{18}{1} \div \frac{21}{1} = \frac{14 \times 1 \times 18 \times 1}{1 \times 16 \times 1 \times 21} = \frac{2 \times 9}{8 \times 3} = \frac{3}{4} \)


答え: \( \frac{3}{4} \)

【問題⑨】たし算とかけ算がまじるとき


計算:\( \frac{3}{7} + \frac{3}{10} \times \frac{5}{9} \)


✅ ステップ:

  • まず、順番に注意します。たし算よりも、掛け算を先に計算します。
  • たし算の前の \( \frac{3}{7} \) は、手をつけずにそのまま書き写しておきます。
  • 掛け算の部分:\( \frac{3}{10} \times \frac{5}{9} \)
  • 掛ける前に約分します:
    • 3と9 → 約分して 1と3
    • 5と10 → 約分して 1と2
  • 約分後の掛け算 → \( \frac{1}{2} \times \frac{1}{3} = \frac{1}{6} \)
  • 元の式はこうなります → \( \frac{3}{7} + \frac{1}{6} \)
  • 通分して計算:
    • 公倍数は42
    • \( \frac{3}{7} = \frac{18}{42} \), \( \frac{1}{6} = \frac{7}{42} \)
    • \( \frac{18}{42} + \frac{7}{42} = \frac{25}{42} \)

まとめ:

\( \frac{3}{7} + \frac{3}{10} \times \frac{5}{9} = \frac{3}{7} + \frac{3 \times 5}{10 \times 9} = \frac{3}{7} + \frac{1}{6} = \frac{18}{42} + \frac{7}{42} = \frac{25}{42} \)


答え: \( \frac{25}{42} \)

◆ ご家庭での声かけのヒント

お子さんが分数の計算に取り組んでいるとき、こんなふうに声をかけてみてください。

  • 「これ、かける前に約分できるところあるかな?」
  • 「約分してからやると、ちょっとスッキリするかも!」

大人にとっては当たり前でも、子どもにとっては“知っていると得する裏ワザ”のような感覚。
楽しみながら身につけていけるといいですね。


まとめ

分数の計算で「最初に約分する」ことを覚えると、
計算がぐっと簡単になって、正確さもアップ!

小さな工夫ですが、この積み重ねが、
「計算って楽しい!」「分数ってわかる!」という気持ちを育ててくれます。

ぜひご家庭でも、お子さんの計算の様子をちょっと見守って、
「今、いい工夫したね!」なんて声をかけてあげてくださいね。

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