こんにちは。山口です。
冬の面談で、すごく印象に残ったお話がありますのでご紹介します。
高3と中2の子を持つお母さんです。「上の子が、東京に出て行くと、あの子と一緒に暮らすのもあと数ヶ月しかないんですね」
お姉ちゃんは、東京の私大を狙っています。大変 頑張っていて順当にいけば合格できそうです。(東京に行くことになりました)。タイプ的に、4年後はたぶん首都圏での就職を希望することになると思います。
お母さんもそう思われているそうで先の発言が出てきました。まだまだ子どもと思ってきたけど、今の生活が、ず~と続くと思ってきたけど、一緒に暮らすのは、もう3.4ヶ月だけかもしれないんですね。親として何も教えていない。下の子なんか、もっと甘やかしてきているから…
ん ~ 。 たしかに、その通りですね。 しみじみとお話されたこともあって、とても深く印象に残りました。
今、私は、前期選抜を受験する子に、面接の練習を始めたことろですが、これが年々大変になっています。まず、相手の目を見て、しっかりした話ができる子が本当に少ない。それどころか、お辞儀が出来ない。
子どもに言わせると、「習ったことがない」。 それはそうかも知れないけど…。
実際に練習をすると、最初はひどいものです。こんなポーズが、お辞儀だと思っている子が、結構たくさんいます。
その子たちに言わせると、「相手の顔を見ながら、頭を下げる」とか。
会釈とお辞儀の区別、使い分けができない子もたくさんいます。
応答練習では、一問一答形式になりがちです。会話にならない。
例えば、「将来の夢を教えてください」に対して、「建築家です。」 それでおしまい。 後は黙っています。
そうじゃなくってさ。面接は、「自分はこんな人間です」ってアピールする、わかってもらうための時間なんだからさ、「将来の夢を教えてください」という質問には、どうして建築家になりたいと思ったのかとか、建築家になって何をしたいのかとか、自分から話を膨らませて、応えないと自分を何もアピールできないでしょうと言うと、 「そうなんですか。深いですね」
ちっとも深くない! そんなの世の中では当たり前だよ。 「何になりたいの」って聞かれて、「建築家です」ってだけ答えて、その後、何も言わなかったら、相手は「あ、この人、話したくないんだ」って思うほうが普通でしょう。
文句いう時はアレだけ一人前の口をきくくせに、正式な場になると会話もなかなかスムーズにはできない。それも「そんな経験したことないから」ですかね。
最近では、こんな電話をしてくる子が増えています。 電話にでると、いきなり「先生。 理科のテキスト忘れて帰りませんでしかた?」なんて話し始める子です。「その前に、君は誰?」って感じですが、携帯・スマホの影響でしょうね。電話に出る人は、相手が誰だかわかって電話に出るのが、彼らの常識ですから。
子どもたちが、授業後に、家に電話をする様子を聞いていると、「今 終わりました。お迎えお願いします」とすばらしい子がいます。まぁ一般的には「向かいに来て~」ですね。これがすごい子たちは、「おれ」の一言で電話を切ります。
よくよく観察してみると、この手のタイプの子たちは、「先生。これ」
『これ』って何? 採点してほしいの? 質問したいの? それともこのノート落ちていたの? 『これ』じゃ何だかわからないから、伝わるように言い直して、なんてやり取りをすることがあります。
再び、授業後の電話に話に戻ります。家で何か事情があったのでしょう。お迎に行けないから歩いて帰ってきてと言われて、「なに言ってんだ。むかえに来るって言っただろう」と怒鳴りだして、みんなをビックリさせた子がいました。「普段もそんな話し方してるの?」と言ったら、さすがにバツ悪そうにしていました。
安心して下さい。 ご両親がうらやましくなる、こんな子もいます。同じようにケースの時に、「はい。わかりました。○○の前の道を通って帰ります」と応えていた女の子がいました。すばらしい。相手にどんな情報を伝える必要があるのかを理解している子です。
面談の応答の件、電話の件、人と会話するときに、どうすべきなのか。世の中に出たら、当たり前のことじゃないですか。冒頭の{もしかすると、この子と暮らすのも~}{何も教えていない。}は、そういう意味でも、いろいろと考えさせられる言葉でした。
塾として、成績アップ・志望校合格が第一ですが、それもこれも、人生うまくいくようにするためじゃないですか。だから、こういう点でも気がついたことは、お話させて頂こうと考えています。よろしくお願いします。
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