長年教えていると、できる子の共通点が見えてきます。何だと思いますか?
頭がいいことではないんですよ。頭のいい成績不振者って、みなさんが想像するよりずっと多いです。基礎力があればなぁとか気持ちが続けばなぁという残念な子が相当数います。なぜ、気持ちが続かないのか、それは、この先を読んでもらえばわかります。
実際教えていると、頭の良くない(飲み込みの悪い)成績のいい子がたくさんいます。この子たち、勉強することを、あまりツライとは思っていません。
先生から褒められて、周りの友達からも「できる」と言われて報われているからです。だから、比較的よく勉強します。そうすると当然、またいい成績。また褒められる・認められる。自信になる。ヤル気が続く。また頑張る。
「できる子のサイクル」です。
できる子の共通点とは、できる子のサイクルに乗ってことです。
では、どうすれば、このサイクルに乗れるのか?
できる子とそうじゃない子が別れてくるのは小4.5の頃です。そこで考えて欲しいのが、小学校の4.5年の頃、何が起きているかってことなんです。
その時、何が起こっているのか?
子どもの間に序列化が始まる。序列化 嫌な言葉ですが、現実です。どう言うことかと言えば、「○○君は僕よりできる」とか「私は◇◇さんより、頭がわるいとか」というアレです。
見ていると、必ずしも事実を写し取ったものではありません。でも、子どもたちの間には、確実に序列ができてくるのです。そして、一番怖いことは、子どもたちは、その序列に従った行動をするようになることです。
上位に位置どりした子は、上位の子の行動に、下位になった子は、だんだん下位の子の行動に不思議に変わっていってしまうんですね。ひいては、子育ての苦労の質まで変わってしまう。
では、この序列が、何で形成されるかと言えば、{できる}・{できない}が、子どもにもハッキリわかる科目、そうです。算数です。算数のできる子は、「できる」と言われる可能性が高い。
「できる」と言われた子は、自信を持ちます。いい気持ちになれるから、ヤル気が続きます。そしてやるから、またまた、いい成績。また、褒められる・認められる。できる子のサイクルに乗って、本当にできるようになっていく。
今、中学生・高校生で成績がいい子は、みんな、このような経験を持っています。算数が苦手なまま、つまり、算数でいい思いをせず、みんなからも、できると言われないまま、中学生になっても成績がいい子は、皆無。
もうひとつ重要なポイントがあります。この時期に、勉強に力を入れているご家庭は少ない。「何も今から」と… かわいそうという声を聞いたこともあります。
回りがみんなこんな調子だから、ちょっとやると、「○○君、最近 なんかできるよね」なんて効果が出るのが、俄然早い。
当然、本人の耳にも入るようになる。そう言われると、自信が芽生えてくる。できる子のサイクルが回り始めます。
だから、「子どものやる気次第」という考え方には、賛成できません。反対に、低い序列を持ってしまったら、自分は○○君より下と認識してしまったら、やる気になんかなるわけありません。
やる気は、「褒められる」「認められる」という経験の中から育ってくるものだからです。「褒められる」「認められる」経験の少ない子には、いくら待っていても、「やる気」は起きません。高校生とか大学生とか、もっと大人になってからなら本人のやる気次第もまたあると思いますが。
小4.5.6あたりの時に、「自分はできる」と認識できるようにしてあげれば、話は大きく変わってきます。
現場で長く子どもの様子を見ていると勉強は頭ではない。子どもが、自分を「できる」と認識できるかが
より大きなウエイトを占めているといつも思います。
できる子のサイクルに乗せる一番簡単な方法は、小4.5.6の頃、算数でいい思いをさせることです。 「自分はできる」と思える経験をたくさん積ませることが とても大切です。 そして、その状況は実は作ってあげることができるものです。 「子どもへの最大のプレゼント」を。
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